増本 皓亮

まなび教育支援Division
関西1グループ

※2023年度時点

高校の先生方の課題を知り
教室にいる一人ひとりの学びを
豊かにする

どんなドキドキがあった?

自信を失った経験があるからこそ同じ思いをする人を減らしたい

もともとは、言われたことをただやるのではなく、自分の意思で挑戦できる環境に居心地の良さを感じるような性格でした。自分の頭で考え、どんどん行動を起こし、挑戦している自分が好き。でも、そんな自分への信頼を失うような転機が、高校生のときに訪れました。
 高校受験に真剣に向き合い、勉強に力を入れ、憧れていた進学校に合格。しかし入学してみると、そこにいたのは自分よりも頭の良い人たちばかりでした。基礎的な内容についてはわかっている前提で、テンポよく進んでいく授業についていけず、頭の中は疑問ばかり。でも、自分の小さなプライドが邪魔をして、「先生、わかりません。助けてください」とは決して言えませんでした。そして、そんなできない自分を守るために「勉強だけが全てではない」と強がり、学ぶこと自体から逃げてしまいました。
 その後、就職してからも、学生時代に逃げたことへの後ろめたさから、何をやるにも全力でやりきれていないのではないかと考えるようになりました。このままではダメだ。もっと自分に自信を持てるように、どんどん挑戦できるような環境に身を移そう。そう考えていたときにリクルートに出会い、転職。そして何かに導かれるようにして就いたのが、全国の学校のパートナーとして、高校生の学びをサポートする仕事だったのです。
 僕が担当したエリアの高校では、1クラスあたりおよそ30~40名の生徒さんたちがいます。学びの習熟度、自分に適した学び方などがそれぞれ異なる生徒さん一人ひとりに対して、個別最適な学びを提供するためには多くの課題があります。山積する現場の課題に対して、先生方に寄り添いながらともに解決策を考えていく。そんな仕事に就いたからには、高校生のときの自分のように、勉強についていけずに自信を失ってしまう生徒を1人でも減らしたいという想いを抱きました。
 しかし、実際に仕事を始めてみると、想いばかりが先行してなかなかうまくいきませんでした。ヒアリングや情報収集不足でそれぞれの学校現場の課題を把握できていなかった僕は、先生方からの信頼を得られず、悩みを打ち明けていただくことができなかったのです。一体、自分は学校現場に対して、何ができる人間なのだろう。真っ暗なトンネルの中をずっと走っているような状態で、入社後の1年間を過ごしてしまいました。
 このままではダメだ。高校生のときのように、できない自分のまま逃げるのではなく、何か行動を起こさないと、と自分を見つめ直しました。

どんな一歩を踏み出した?

信頼される自分になるためまず「カッコ悪い自分」をさらけ出す

そこで「まずは自分のことを率直に先生方に伝えよう」と自己紹介シートをつくることに。教育の事業に携わる原点として、僕の高校生時代の後悔を綴りました。できる同級生と比較ばかりして、勉強に向き合わず、逃げてしまったこと。でも、そんな自分の弱さを乗り越えたいと思っていること。そして、かつての自分のように、もし今自信を失いかけている生徒さんがいたら、何度でもチャンスはあると伝えたい、と。
 そして、学校現場のことをもっと知るために、訪問する学校について下調べをする時間や、先生方に直接お会いしてお話を伺う回数を増やしました。何に困っているのか。その背景に、どんな課題があるのか。多忙な先生方に代わって、学校の外にいる自分だからこそ力になれることは何か…。
 まず自分をさらけ出すこと。そして相手を知ろうとすること。この2つを地道に積み重ねていると、だんだんと先生方が学校の実情や、困っていることを僕に話してくれるようになりました。最近では高校現場と社会との接続が重視されていますが、日々の授業や教科外の指導、学校運営や事務作業に追われ、なかなかそこまで手が回らず、したいことがあるのにできない。そんなジレンマを話してくださった先生もいらっしゃいました。
「この人は、本気で一緒に課題解決をしようとしている」と思ってくださったのかもしれません。こうして少しずつ先生方からの信頼を得られるようになりました。
 もっと学校にとっての信頼できるパートナーになりたい。そのためにも、決められたことだけではなく、自分がチャレンジしたいと思ったことをやってみる勇気が必要だと思いました。そこで、一歩踏み出す証として取り組んだのが、「高校生の学ぶ場」をつくること。授業についていけなくなってしまった生徒の中には、僕のように「わからない」とはなかなか言えない人もいるでしょう。そんな生徒たちがそれぞれのペースで学び、自信を積み重ねていける場所を企画しました。

そのとき何が起こった?

何かすれば、見える景色が変わる。動き続ける自分のほうがカッコいい

提案が通り、企画が実現したときには本当に嬉しかったです。同時に「自分が必要だと考え、行動を起こせば、想いは実現するんだ」と背筋が伸びるような感覚になりました。
 学校は変わる。変えようとする人たちが集まれば、必ず良いほうへと変わる。僕たちの仕事はただ提案をするだけではなく、先生方と一緒に学校の取り組み、そして未来を変えていける仕事なのだと実感したのです。その変わっていくさまを間近で見られる喜び。そして、その仕事に就いた以上は先生方や生徒のみなさんにとって価値をもたらせる人間でいなければという使命感。そのどちらをも強く感じながら、僕は、小さな一歩を繰り返していく意味をようやく理解したような心境に至りました。
 高校時代の僕は、授業で一度説明を受けただけでは理解しきれない自分を恥ずかしく思っていました。最短距離でゴールに辿り着くことや、一発で理解できることが理想の姿と思い込んでいたからです。でも今はそうは思いません。わからなかったら何度でも学んでみればいい。今はさまざまな勉強法や、勉強の場があります。自分に合う方法を試し、試行錯誤することが大事だと今なら思えます。
 仕事も同じです。行動してみて、うまくいかなかったら別の方法に挑戦してみる。そうして何かしら行動し続けることで、いつか目指すべき場所に辿り着けるかもしれない。だったら、失敗を恐れて何もせずにいるのはもったいない。もし高校生のときのように周りと自分を比べてばかりいて、何もせずにいたら「カッコ悪いな~オレ」と思ってしまう。少しでも自分のことをカッコいいと思えるためには、とにかく何か挑戦してみるしかないんです。うまくいくかどうかじゃない。何もしなければ、見える景色はずっと同じ。でも、半歩だけでも進んでみたら、それまでとは違う景色が見える。そんなふうに試行錯誤する自分のことは、どうやら嫌いじゃないようです。

リクルート社員の「私の一歩目」

  • ビューティDivision
    つくば美容グループ

    時本 郁弥

    ※2023年度時点

    初対面の大人にも元気よく挨拶してみた

    高校生のとき、社会人バスケットボールの練習に参加していました。バスケの上達を目的に参加したはずが、緊張して、大人とコミュニケーションをとれない日々。そこで、まずは大きな声、笑顔で、元気に挨拶してみました。すると挨拶をきっかけに会話が⽣まれ、⽇常会話の中でアドバイスもいただくようになり、バスケのレベルアップにもつながりました。今も、緊張する相手や初対面の相手には、まず元気よく挨拶すると、その後の関係が深まりやすいと感じます。

  • プロダクトデザイン・マーケティング統括室 マーケティング室
    SaaSマーケティング2グループ

    西村 美律希

    ※2023年度時点

    他の大学の図書館まで行って、学んでみた

    体育会の部活動でマネージャーをしていた大学生の頃。より良いチームをつくるために、マネージャーの活躍の幅を広げ、チームの勝利に貢献できる存在でいたいと考えました。そこで、自分の通っていた大学にはない栄養学やテーピングについての本を求めて体育大学まで行き、図書館を利用して学ぶことに。初めての挑戦でしたが、実際に動き出してみると思ったよりも難しいことではなく、自分からすすんで学んだことは自信を持って主張できると気づきました。

  1. 新卒採用トップ
  2. 地域·職種限定正社員
  3. 地域·職種限定正社員インタビュー(まなび教育支援Division)