RECRUIT STORY 仕事を知るストーリーDivision統括本部 事業戦略推進 住まい領域事業戦略推進室
戦略から実行まで、一連の流れに携わり、
マーケットの常識を変えるようなビジネスを
主体者として実現。
Division統括本部
事業戦略推進
住まい領域事業戦略推進室
室長
佐藤 竜也
大学を卒業後の2008年にリクルートへ入社。分譲マンションDivisionに配属となり、営業としてマンションデベロッパーをクライアントに販促支援を手掛ける。2016年よりマンションDivisionの事業戦略推進を担当。2022年からは住まい領域を横断で管轄する事業戦略推進部の部長を務め、2023年より現職。
企業と個人、双方に価値を届けながら
リクルートのビジネスとしていかに成立させるか。
―リクルートの事業戦略推進組織の役割を教えてください。
リクルートの事業戦略推進室は、営業組織やプロダクト組織と並列する形で存在しており、その配下に住まい、HR、SaaS…といった各事業の戦略推進組織が配置されています。実際の事業運営は、事業ごとに営業組織・プロダクト組織と私たち事業戦略推進が設置されていて、三位一体の経営をしています。営業組織やプロダクト組織がクライアントやカスタマー、利用されるプロダクトに対してひたむきに向き合う立場だとしたら、事業戦略推進はそれらのバランスを取りながらビジネスとして成立させていく役割です。
どんなにクライアントにとって嬉しいことでも、カスタマーの不便につながってしまうのであれば、その戦略は実行すべきではないですし、その逆もしかり。また、どんなに価値の高いことでも、コストを度外視していては事業が健全に継続できません。誰かの課題を解決したい、役に立ちたいという思いと、ビジネスとしての論理的な視点をかけあわせて戦略を練り、実行していくのがリクルートの事業戦略推進です。
事業戦略推進室の一つである住まい領域事業戦略推進室には、現在100名ほどのメンバーが在籍。事業企画系、営業企画系、クライアントサクセス企画推進系の3組織で構成されており、それぞれについて住まい領域は、「新築分譲マンション」「戸建・流通」「賃貸」「請負・カウンター」に担当組織が分かれています。もちろん事業領域に跨る連携も取っており、特にこの連携を強化しているのが、クライアントサクセスの企画推進。住まい領域では従来『SUUMO』によるクライアントの集客支援に取り組んできましたが、近年はクライアントの業務改善やDXといった業務支援をすることで、クライアント・カスタマー双方の体験価値を高めることにも取り組んでいます。しかし、まだまだ各事業にノウハウが十分に蓄積されているわけではありません。そこで、領域ごとで独自に進めるよりも領域間で知見を共有しあえるような横断体制をつくって臨んでいます。
また、そもそもカスタマーにとっての住まい探しは必ずしもリクルートの事業単位に沿っているわけではなく、「新築マンションと中古マンションと戸建住宅を同時並行で比較検討する」といった探し方をする方もいらっしゃいます。世の中が本当に求めている価値を提供するためにも、リクルートの事業領域を横断した戦略企画体制で強化しています。
ビジネス検討から実行フェーズ、その先のモニタリングまで一貫して責任を持ち
事業戦略推進に携わり続けられるビジネス職。
―事業戦略推進の仕事内容について教えてください。
大まかに分けると、「戦略立案」「計画策定」「事業運営・モニタリング」の3つが主な役割です。メンバーによって主に担当する役割は異なりますが、戦略だけ、モニタリングだけといった完全分業のスタイルではないのが特徴。リクルートの事業戦略推進の業務は、ビジネスの検討からプロダクト開発、営業戦略の策定や目標設定、リリース後の伴走まで、一貫して関わり続けていきます。
「戦略立案」については、事業のための戦略であれば財務的な話から組織戦略やプロダクト戦略などプロダクト・営業などの担当者と全方位で検討し、主体者として戦略立案していくことが私たちの役割。また、プロジェクト検討のためのヒアリング・リサーチ業務も戦略立案に必要な業務のひとつです。
「計画策定」は、端的に言えば事業の収支計画の策定。来期~向こう3か年の単位でのPLをゼロベースで計画していきますので、こちらもプロダクトや営業の責任者と今後の動向などを睨みながら、プロダクト単位・組織単位の収支計画を作成し、それを積み上げることで事業全体の計画をつくっていきます。
「事業運営・モニタリング」に関しては、計画の策定を一緒に行うFP&A(Financial Planning & Analysis)組織とも協働しながら、週次単位で『SUUMO』のコンディション(カスタマーの流入数やアクション数など)をチェックしたり、売上・コストの実績が計画に対してどれくらいなのかを管理・分析したりすることが中心。それを月次~四半期単位で振り返りながら、対策が必要な場合はコストコントロールなどの打ち手を起案してもらいます。こうしたモニタリングデータの報告や戦略検討のための会議体の運営も日々発生する業務です。
社会にとっても個人にとっても、影響力の大きな業界の
当たり前を変えるようなビジネス企画に取り組む。
―事業戦略推進室で働く魅力を教えてください。
まず、先ほど完全分業ではないところとお話しした通り、戦略を考えて終わりではなく、自分の描いた戦略を実際のプロダクトや営業戦略にどう落とし込むか、それぞれを専門に担当する人たちと一緒に考えていき、実行フェーズまで責任を伴って携われることが、面白さの一つではないでしょうか。
また、住まい領域は、金融と並んで経済の重要な2本柱と挙げられる「不動産」に向き合っていることが魅力の一つ。また、多くのカスタマーにとって人生で高額な買い物の一つとされる不動産を購入する際の意思決定に携わること。社会、個人の両方にとって重要な事柄に、日本最大級の住まい探しプラットフォーム『SUUMO』で介在しているからこそ、私たちの戦略ひとつがマーケットに与える影響も少なくありません。マーケットに働きかけられる立場という責任と醍醐味を味わえるのも、リクルートの住まい領域で事業推進を手掛ける面白さの一つだと思います。
また、不動産は歴史ある業界ゆえに、長年の慣習が業界の常識として定着しているものも多く、DXなどが他の産業より遅れている側面も否めません。ただ、逆に進化の伸びしろがあるということ。もちろん、慣習を乗り越えて新しいものを業界に浸透させる難易度は高いですが、だからこそ実現させたときに社会に与える大きなインパクトが期待できると信じています。
具体例を挙げると、現在住まい探しに新たな顧客体験を提供するためのプロジェクトが進行しています。これまで『SUUMO』が提供してきたものとは別の機能・サービスを新たに実装することで、住まい探しを諦めたり妥協したりしていた人にも自分にぴったりの住まいが見つかるようにしたい。それがひいては、マーケット全体の活性化にもつながるのではないかと考え、現在準備を進めています。ちなみにこの戦略は、海外の不動産マーケットも参考にしつつ、リクルートの他事業のビジネスモデルも参考にしています。すぐ隣で別のマーケットに向き合っている仲間から知恵やノウハウを借りながら事業を推進できるのも、リクルートならではの醍醐味だと思います。
多様なバックグラウンドのメンバーが集うことで、
多角的なアイデアや視点を持つ組織にしたい。
―今後の挑戦・実現したいことを教えてください。
住まい領域の事業戦略推進室として目指しているのは、先ほどお話しした、カスタマー一人ひとりが自分にとって最適な住まいを見つけられる世界の実現です。
そのためには、クライアントへの支援、既存のビジネスをより良く磨いていくこと、全く新しい価値を備えたプロダクトの投入を検討することも必要でしょう。これから先は、従来のセオリーやノウハウも大事ですが、そこだけにとらわれることなく多様なテーマに視野を広げて取り組むことが大事なフェーズ。
だからこそ、住まい領域に限らず、事業戦略推進室でともに働くメンバーには「こうしたらもっと良くなるんじゃないか」という自由な着想を、そして浮かんだアイデアを臆せず発信することを期待したいです。「リクルートに入社したばかりだから」「業界のことはまだ良く分からないから」といった遠慮は必要ありません。むしろ、まだ会社や業界の当たり前を知らないからこそのフラットな視点で、感じた疑問や違和感を教えてほしい。ひとりのカスタマーになりきって、「これっておかしくないですか?」「こうすればもっと良くなりませんか?」と言ってほしいですね。私を含め長くこのマーケットに向き合っている人ほど、慣れや習慣から正しいと思い込んでいることがあると思っています。マーケットの常識にとらわれない率直な意見が知りたいのです。それをビジネスとして実行するかどうかはみんなで検討すれば良い。自由に着想すること自体に間違いはないと思っています。
事業戦略推進室は、前職までの経歴も実に多様で、社歴に関係なくビジネスを主体的に動かしている人たちばかりです。それぞれのバックグラウンドが異なるからこそ、組織全体では幅広い着眼点を持つことができます。だからこそ、いろんなことに興味関心を持って思考を巡らせられる方と一緒に働けたら嬉しいですね。
記載内容は取材当時のものです。