Policy 人材マネジメントポリシー

リクルートの人材に対する考え方の中核を成す概念です。「価値の源泉は人」であるという考えを中心に、価値の創造を継続的に最大化するため、個人と会社の関係性として双方がどのような約束を果たし合うべきかを想定しているものです。個人に対しては、リクルートに在籍する限り個人/チームの進化を続けることを求めます。会社としては、個人の能力をいかんなく発揮するための機会・環境を提供することを約束しています。

「価値の源泉は人」であるという考えを軸に、個人に対しては個人/チームの進化を続けることを期待し、会社としては個人の能力をいかんなく発揮するための機会・環境を提供することを約束している。

個人に求めるもの

自律 / LEAD THE SELF 自己を律し、自身の責任で、自己選択する

「あなたはどうしたい?」と自分の考えを問うことや、「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」など、これまでもリクルートでは自律を求めてきました。誰かに言われたからではなく、それを受け止めながらも自分自身がどうしていきたいか、自己選択できる力を求めます。

チーム / BEYOND THE SELF 個人の「強み」を集結し、個の限界をチームで超える

リクルートに集う様々な強みを持った個人がチームを組むことで、集合知的に課題を乗り越え、個人では実現できないような大きな価値を社会に提供し続けることを求めます。

進化 / WOW THE SELF 非連続な変化に柔軟に対応し自己変容する

世の中が今までこうだったから未来もこうなる、という連続性が崩れ、いつどうなるか分からないような環境の変化に直面した時に、非連続な変化にも対応できること、つまり「進化」できることを求めます。

会社が提供するもの

リクルートにはバックボーンの異なる多様な人々が集まります。その人たちの持っている力をいかんなく発揮してもらうため、会社が提供するものとして3つのPROMISEを定めています。

1. 能力開発・チャレンジできる機会拡充

個人の強みを活かすため、より多く出来ることを増やす能力開発や、日々の職務を超え、自律的に新しい仕事にチャレンジするための機会を拡充します。

2. 安心安全を前提により柔軟に、よりクリエイティビティ高く個々人の働き方を選択しやすい環境へ

どんな多様性も受け入れていくために、より柔軟に自律的に選択しやすい、新しい働き方の推進を目指します。

3. Pay For Performance

期待する役割や成果に対してきちんと報酬で報いることができる仕組みを推進します。

System ミッショングレード制

年齢や入社年次、経験、性別に関わらず、任される職務に応じて等級(グレード)を決定する人事制度が「ミッショングレード制」です。
半年ごとに、個人の能力見立てに基づき、どのぐらいの成果を期待するかや、更なる成長に向けて任せたいかの期待値を定め、職務価値を設定します。担う職務の価値(期待成果)でグレードが決まるため、年次や経験にかかわらず、高い価値の職務を担う個人には高いミッショングレードが設定され、マネジメントだけではない、ハイプロフェッショナルラインなど多様なキャリアパスを選択できます。 これにより、スピーディーで柔軟な人材任用、常に一人ひとりが能力をいかんなく発揮できるような風土が、維持・促進されています。

ミッショングレード設定のプロセス

  1. 上長や各組織の人材開発委員会において、個人の職務遂行能力を見立てる。
  2. 能力の⾒⽴てに基づいて、どのレベルの仕事まで任せることができるか、または更なる成⻑のために任せたいと思うかという期待値を設定する。
  3. 設定した期待値に合う職務とマッチングさせる。
  4. 担当することになった職務の価値を算定し、その職務価値をミッショングレードとして設定する。
個人の能力見立てと会社としての期待値に合う職務をマッチングする。担当する職務価値をミッショングレードとして設定する。

Structure 進化のサイクルとそれを支える仕組み

人材マネジメントポリシーで定めている、個人/チームの進化のサイクルと、それを支える仕組みをご紹介します。

個人のWillを見定め、個人のCanを増やすことで、チームのCanを増やすことに繋がり、結果としてチームのWillが実現する。これを個人/チームの進化のサイクルと定義しています。サイクルを支える仕組みとして、Will-Can-Mustシート、6つのスキル・4つのスタンス、人材開発委員会、個別特性診断を用いた組織開発施策、各種研修を設けています。

Will-Can-Mustシート

一人ひとりの個性を生かし、やりたい事を目標に結びつける「Will-Can-Mustシート」を用いて、半期に一度運用しています。Will-Can-Mustシートは本人が実現したいこと(Will)、活かしたい強みや克服したい課題(Can)、業務目標や能力開発につながるミッション(Must)の項目からなる目標管理シートです。それぞれの項目について、本人と上司が対話をしながらすり合わせを行い、最終的には本人が主体的・自律的に取り組めるように設定します。

Will-Can-Mustシートの図です。Willの欄には、今の仕事で実現したいことや、将来挑戦してみたいことを記入します。Canの欄では、強みと課題の見立てを行い、能力開発のための具体的な行動と、チームへどのように貢献するかを記入します。Mustの欄ではベースミッションとして、組織において担うミッショングレードに応じた組織役割行動や期待役割と、具体的な業務のテーマとプロセス、達成基準を記入します。

6つのスキル4つのスタンス

リクルートにおいて、より高い価値を発揮するための普遍的なケイパビリティを定義したものです。個々人の特性や中長期のキャリア観点を踏まえて、メンバーと上長がどの時間軸でどんな力を伸ばしていくかを話し合う際の共通言語として活用しています。

6つのスキル

見立てる
  • 構造で捉え俯瞰して見るカ

    本当に解くべき問題は何かを事実をもとに
    多角的に体系立てて考えるカ

  • 分析的に捉え問題を特定する力

    現状を定量的に分析し、問題の原因を特定する力

仕立てる
  • 筋のよい仮説を立てる力

    物事の本質を洞察し勘所よく肝を掴む力

  • プロセスを作り込む力

    課題遂行の道筋をたてゴールに至る工程を設計する力

動かす
  • ビジョンを打ち出す力

    自らの考えを明確に打ち出し、論理的に説明する力

  • 人を理解し統率する力

    人のエネルギーを高め、目指す方向に人を引っ張る力

4つのスタンス

  • 圧倒的な当事者意識

    高い当事者意識、強い意志をもって物事に取り組む姿勢

  • 考え抜く・やり抜く姿勢

    途中であきらめず、
    最後まで考え抜き仕事をやり遂げる姿勢

  • 広く・深く学び続ける姿勢

    環境変化に伴い自ら進化しようし、現状に甘んじることなく学び続ける姿勢

  • チームとしての協働を追求する姿勢

    周囲からの信頼を獲得し、組織の求心力を高め、組織として高い成果を出そうとする姿勢

人材開発委員会

直属の上長だけでなく、他の組織長を交え、組織を挙げてひとりひとりの育成方針を検討する場です。個人の能力開発課題について中長期的な視点も交えて議論し、組織横断で任用や最適配置、ミッション設定を検討します。

個別特性診断を用いた組織開発施策

リクルートは、個人の強みや持ち味を生かす人材育成、及び、互いの個別的特性を認め合い活かし合うチームとしての組織のあり方を目指しています。その実現のためには、社員が一人ひとり自律的に自己や他者を理解していく必要があります。そのサポートとして、人材や組織を客観的に可視化し、その上で明らかになった課題を解決するための様々な施策を導入しております。

各種研修

入社、職種・役割転換のタイミングにおける階層別研修、自己研鑽のための自己選択型研修を多数ご用意しております。特に、RBC(リクルートビジネスカレッジ)オンラインについては、職種・役割を問わず全社員を対象に、「個の自律」に向けた学習支援として、オンラインで時間や場所の制約にとらわれない学習機会を提供しています。戦略立案、マーケティング、リーダーシップ、テクノロジー、キャリア形成など、幅広いジャンルのプログラムがあり、様々な学習を自律的に行うことができます。

その他の制度

  • よもやま・1on1

    リクルートには、上長との定期的な1on1の他にも、とりとめなく気軽に雑談しあえる“よもやま”の文化があります。まだ自分でもうまく言語化できていない状態でも、他者と対話することで、新しい発見に繋がったり、本当に大切にしたい好奇心・情熱に気付くきっかけになります。

  • キャリアウェブ

    社内の全事業の仕事をオンライン上でアップし、従業員が自由に応募し、異動できる制度を導入しています。応募者と各事業担当者が面接を実施し、双方の希望が合えば異動は成立。元部署の上長は拒否権を持ちません。この制度により、従業員一人ひとりの新しいキャリアへの挑戦を後押ししています。

  • 兼務

    リクルートでは、本人の適性やキャリアを考慮して、複数の職務を任せることがあります。異なる事業領域や職種を同時に担当することもあり、多様な経験が育まれる機会となっています。

  • 副業・兼業

    リクルートでは、兼業や起業されている方のダブルワークも可能です※。これにより、従業員一人ひとりは会社の外の機会を活用することで学ぶことが可能となり、同時に会社としても新たな価値創造につながる機会として捉えています。
    ※就業規則(競業禁止など)にのっとっている場合に限るため、入社後に申請いただき、承認が必要となります。

  • キャリア申告

    自分が想い描くキャリア要望を、組織に表明できる制度です。面談を通じて、自分自身が思い描く将来像や今後獲得したい経験や強化したい能力を整理し、将来のキャリア形成について、理解を深めることができます。実際の面談では、自身が思い描く将来像や自身が整理したい内容に応じ、日常接している上長以外との面談が可能となっている為、自身の今後のキャリアを描く際に得たい示唆を得ることができます。CO-EN MAPという社内ツールを使い、社内にどんな部署があるのか検索したり、各組織のミッション、仕事内容、在籍メンバーのキャリアなどの情報を閲覧することもできます。
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  • FORUM

    FORUM(フォーラム)は、日常の仕事の中から生まれた「イノベーティブな仕事のナレッジ」が共有される全社イベントです。TOPGUN(顧客接点)、ENGINE(テクノロジー)、GROWTH(商品開発・改善)、GUARDIAN(経営基盤)の4部門から、1年に1回合計30~40案件が選出され、ナレッジがストーリー仕立てのプレゼンテーションで共有されます。
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  • キックオフ

    リクルートは経営情報の透明性を、創業以来大事にしています。半年に一回のキックオフはその象徴。会社や事業の方針をトップ自らが発信するほか、組織を代表する仕事をした仲間を盛大に称えます。会社や事業の転換点のみならず、定期的にこのような場があることで、従業員一人ひとりが自身の仕事と戦略方針とを自ら接続する機会となります。
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Data 数字で見るリクルート

好奇心を価値創造につなげる場の進化に向け、各種活動に関連するデータを可能な限り掲載していきます。
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