RECRUIT STORY 仕事を知るストーリーDivision統括本部 住まい領域統括 ディビジョンオフィサー 賃貸Division
私たちが踏み出したその一歩が
いつしか業界の常識となり、
確かな手応えとともに成長は加速していく。
Division統括本部
住まい領域統括
ディビジョンオフィサー
賃貸Division
Division長
中村 明
大学卒業後、1996年リクルート入社。賃貸領域の営業組織でキャリアを重ねる。
2012年よりリクルート住まいカンパニー執行役員を務める。
2013年からSUUMOカウンター推進室担当に就任。
2014年にはリクルートホールディングス事業統括室カンパニーパートナーを務める。
2016年からリクルートキャリアの執行役員として『リクナビNEXT』などのHRメディア事業を管轄。
2018年にリクルート住まいカンパニーに戻り、賃貸統括本部にて執行役員を務める。2021年4月から住まい領域統括ディビジョンオフィサー。
お客様のビジネス全体を理解し、
高い期待を超えていく。
─リクルートの顧客接点職について教えてください。
世の中にITや営業に特化した企業は数多くありますが、リクルートのように、どちらも両立している会社はあまりないと思っています。
リクルートの顧客接点職は、お客様の課題解決に向けた提案業務を行っていただきますが、その中でも住まい領域は少し特殊な業界だと言えます。
住宅業界は、業界内でも新築分譲マンション、中古売買物件、賃貸物件…などマーケットが細分化しているため、それぞれのマーケットの特徴を専門的なレベルまで理解することが重要です。
リクルートが提供する不動産総合情報サイト『SUUMO』は、日本最大級のシェアとなっており、不動産会社様にとっては電気、ガス、水道と同じインフラのような存在になっている場合もあります。
そのため我々にいただく期待値も上がっており、サイトに掲載することで集客ができるのは当たり前、それ以上の価値提供をすることが求められます。
そのご期待に応えるには、「『SUUMO』に掲載すること」ではなく、その先の「お客様の事業成長」をゴールに、マーケットや売上構造を深く理解した上での提案が必要になります。この提案の幅・深さが、リクルートの顧客接点職の特徴かもしれません。
一歩踏み込んだ提案でマーケットの成長へ、
根付いている価値観。
─顧客接点職の具体的な業務内容について教えてください。
一言でいうと、住まい領域の顧客接点職の使命は、お客様の次の成長の芽を一緒に探して、育てることです。そのため、決まった業務内容がありません。
例えば、私がDivision長をしている賃貸領域では大きな二つの課題があります。それが人手不足と、これまでの業務モデルでは売上を伸ばしていくのが難しいことです。私たちは、それぞれの企業様が置かれた状況に合わせて、最適な提案を行いながら一緒に課題解決に取り組んでいます。例えば人手不足に悩んでいる企業から相談を受けた場合は、何故それが起こっているか?から確認をします。もし人を採用しても定着しないことが理由であれば、「人が辞めないこと」自体が会社の競争力になることを説明の上、組織づくりや人事制度まで踏み込みます。現在の給与体系が今の時代に合わない場合は、給与の在り方の見直しを提案するなど、各企業の課題に合わせた提案を実施します。
売上を伸ばしていく点でも同じです。この問題には複数の要因が絡んでいます。そもそも不動産業界は、コロナ禍でも比較的ダメージが少ない業界の一つでした。コロナ禍ではリモートワークが普及したこともあり、郊外へ移住する方も非常に多かったのですが、ポストコロナ社会となってそうした流れも落ち着いています。さらに、仲介会社の数が増えたことにより、競争激化や価格競争なども起こっています。売上を伸ばす課題には、こういった業界が置かれた背景も関係しています。勿論、人手を増やせばそれだけ紹介できる物件件数が多くなって賃貸仲介手数料も増加しますが、それでは根本的な解決にはなりません。そこで私たちは営業生産性の向上を提案します。例えば、日々のFAXを通じたやり取りを業務支援システムの導入により効率化し、ピュアセールスタイムを創出する、単価が低い案件には一部IT化を進めることで1人の営業が対応できる量を増やす、など、1人の営業が創出できる売上を拡大すれば、人を増やすことなく売上を拡大することができます。また賃貸仲介手数料だけではなく、管理費など違った分野での売上増を目指すよう、経営への提案を行う場合もあります。
なぜ、賃貸領域の顧客接点職がここまでできるかというと、社会に価値を残せるような仕事をする、というマインドがカルチャーとして根付いているからに他なりません。お客様を成功に導くことがマーケットの成長につながり、社会への価値になる。だからこそ、提案の内容も一歩踏み込んだものになり、経営まで深く入り込んだ提案が可能になります。
多様な個性たちが互いを尊重し合って
世界を前進させる新たな価値を生み出す。
─顧客接点職として働く魅力について教えて下さい。
住まい領域の顧客接点職は、顧客の業務にコンサルティング視点で入っていき、事業の成長を一緒に考えていきます。それゆえに顧客からの期待も大きく、提案の幅も大きいです。そして幅広い選択肢から他社が真似できないような提案をするので、現場の店長だけではなく、社長や経営層までの信頼を得ながら、経営視点で思考するビジネススキルが身に付きます。
また、リクルートには一人ひとりと向き合う文化があり、それが機会の提供や人材育成に表れています。日々の業務の中での機会提供に加え、顧客接点職ならではの社内公募制度(SCOOP)もあります。そして、領域を超えて新しい機会に挑戦することで、シナジーやナレッジシェアが生まれていると思います。例えば、不動産業界は人手不足で悩んでいる企業が多いからこそ、人材領域でキャリアを積んできた人材が来てくれると「他の業界ではこういう取り組みをしています」といった知見が加わるので、住まい領域の提案の幅が広がります。逆に、住まい領域の人材は顧客の本質課題解決や事業成長に向けて二人三脚で取り組んでいるので、その経験は多くの領域で活かすことができるでしょう。人材育成では、新卒入社やキャリア入社、男性や女性にかかわらず、個々を大切にしたマネジメントを行っているからこそ、それぞれが思う存分に能力を発揮し、活躍しています。
そういった文化の維持は企業規模の拡大ととても相性が悪く、ベンチャーのときにはあった魅力が、企業規模が大きくなるに連れてなくなるのは珍しいことではありません。しかし、リクルートは創業当時より変わらず、自らの力で何らかの社会的な価値を生みたいと思う人が多く集まる会社です。実際、刺激的な仲間と働けることに価値を感じているメンバ−も少なくありません。そうした一人ひとりの意識が自ずと、互いの尊重につながっていると考えています。その意味で、個を尊重する文化が根付いているからこそ、リクルートにしかできないユニークなビジネスが生まれ、世の中に価値創造をし続けることができているといってもいいでしょう。私自身、そうしたリクルートの文化をしっかりと残していきたいと思っていますし、そうすることによって面白い個が集まり、他社にはできない価値提供ができる企業であり続けられると思っています。
実際、そうした文化の中で生まれた『SUUMO』は既存の常識を覆しながら、サービス品質の向上や顧客の本質課題解決だけではなく、業界の新しい常識を創り出すなど、業界やユーザーへ貢献し続けています。例えば、『SUUMO』の登場後、物件情報の掲載基準が変わった事例は数多くあります。最も特徴的なのが、「駅から徒歩◯分」の表記方法です。以前は、各不動産情報サイトで、駅から徒歩何分かの表記基準が異なっていたので、どのくらいのスピードで歩けばその時間で着くのか、なかなか把握しづらい状況でした。その中で『SUUMO』は、「徒歩1分=80m」という明確な指標をつくった実績があります。私たちは曖昧だった基準に、具体的な指標を当てはめ、それらは『SUUMO』の影響力が大きくなるに連れて業界の新しい基準になり、現在ではどこの情報サイトでも当たり前に使われているものになっています。
その結果、ユーザーにとって分かりにくい部分を定量化したことが『SUUMO』の一番大きな功績だといっても過言ではありません。広告の表記基準が曖昧だと、それによって損をする入居希望者が生まれてしまいます。リクルートとしては、もちろん不動産会社の成長を大切にしていますが、それと同じくらい、入居希望者のことも考えなければいけません。それが実現して初めて、健全なマーケットを創ることができ、さらなる業界の発展もあると考えています。
人の数だけある住まい探し、
全ての人に行き届くインフラへ。
─今後の挑戦、実現したいことを教えてください。
SUUMO賃貸では、2021年から「百人百通りの住まい探し」というテーマを掲げて活動をしています。その中で、高齢者や外国人、身体が不自由な方などが部屋を探すとき、サービスを進化させることでもっとお役に立てる点がたくさんあると思っています。日本最大級のシェアを持つメディアとしてきっちりとした役割を果たすには、全ての人に「百人百通りの住まい探し」が提供できるようにしていかなければいけません。
日本は少子高齢化により、人口減少が加速し、多くの業界でマーケットの縮小が続いています。不動産業界もその一つですが、私はまだまだ大きな可能性が残されていると考えています。
その中で、リクルートだから生み出せる新しい価値も必ずあるはずです。次の時代も選ばれる媒体であれるように、挑戦を続けていきたいと思っています。
記載内容は取材当時のものです。