間瀬 智予

ビューティDivision
東海美容1グループ

※2023年度時点

それぞれのありたい姿に向けて、
美容院に寄り添い、
課題を解決する

どんなドキドキがあった?

「新しい私」をつくってくれる美容院という空間が大好きだった

私、美容院という空間がもともと大好きなんです。憂鬱なことがあっても、美容院から帰るときはなんだかウキウキしていますよね。髪がきれいになるだけで、自然と鏡を見るのが楽しみになるし、内側から自信が湧いてきて、新しいことに挑戦したくなるような気分にもなります。美容師さんの仕事は、人の外見だけではなく内面も変えることができる。人生に深く寄り添える素晴らしい職業だと尊敬しています。
 私自身は美容師の職に就くことができませんでしたが、それでも何かしらの形で美容師さんたちを支えることはできないかと考えていたとき、リクルートと出会いました。ここには美容院の課題解決に携われる仕事があると知ったのです。それまで経験したことのない仕事内容に心配はありましたが、社内の研修制度が充実していることも、私の背中を押しました。そしてリクルートに中途入社し、念願叶ってヘアサロンやビューティーサロンなどの検索・予約ができる『ホットペッパービューティー』の事業を行う部署に配属され、営業職に就きました。
 美容院を経営されている方々は、日々、さまざまな課題に直面されています。新しいお客様との接点をつくりたい。お客様1人あたりの単価を上げたい。お店で働くスタッフの方々の採用や育成をしたい…。そうした課題を発見し『ホットペッパービューティー』を通じて解決策を提案し、ともに解決していくのが私の仕事でした。
 ところが、大好きなはずの美容院で働く方々を前にして、入社1年目の私は自分の提案内容を伝えることすら十分にできませんでした。美容院が好きな気持ちや、力になりたい想いはあるものの、提案の場面になると頭が真っ白になってしまい言葉が出なくなってしまうのです。提案した先では「何が言いたいのかわからない」と言われる始末。伝えているつもりなのに、伝わらない。どんどん自信がなくなっていきます。一緒に入社した同期が次々と、それまでご縁のなかった美容院にも積極的に提案し、お店の課題をともに解決するパートナーとなっていくのを見ながら、私だけ結果を出せず、不甲斐ない日々が続きました。
 美容院に関わる方たちのことが好きで、尊敬していたからこそ、自分がその方たちの力になれていないことに落ち込みました。ひょっとしたら、私は美容師さんを支える仕事に向いていなかったのかな、なんて悪いほうに考えてしまいそうになったのですが、すぐに「いや、そうではないはずだ」と思い直したのです。

どんな一歩を踏み出した?

できない自分は“小さな箱”にしまって相手のために今できることをする

どれだけうまくいかなくても、美容院や、美容師さんたちのことがただ「好き」という気持ちは変わりませんでした。だから、結果が出ないだけで諦めたくなかった。それで親から教えてもらった「3秒前に起こったことは過去だ」という考え方を思い出したのです。
 起きたことは変えられない。失敗すれば当然、落ち込むこともある。でも3秒経ったら、その経験や落ち込んだ気持ちを“小さな箱”の中にしまう。「これは、もう過去」と自分に言い聞かせるように。そして、「さあ、今からできることは何だろう」と探してみる。そんな考え方です。
 結果の出ない自分を“小さな箱”の中にしまって、顔を上げた私は、ひとまず自分が担当している美容院を訪問してみることにしました。すると何気ない会話で、店長さんから出た言葉の中に、私の知らない言葉がいくつかあることに気づいたのです。「まずは、店長さんと同じ知識を身につけて、しっかりと対話できるようになりたい」。家に帰って、それらの言葉──美容業界の専門用語やその店舗周辺のエリアに関わるキーワードについて調べてみました。
 また、別の日には、違う美容院を訪れて美容師さんたちの話を伺っている最中に、美容師さんはお客様の接客で1日中忙しく、その地域の美容院事情を情報収集する時間がなかなかないことに気づきました。だったら私が代わりに情報を得て、学び、美容院に関わる方々が知りたい情報を伝えられるようになったら役に立つかもしれない。そう考えて、自分が担当するエリアにある美容院やそれぞれの強みなどを自主的に勉強するようになりました。
 美容師さんの立場を想像しながら「これを知っていれば役に立つかな?」と考えたことを、自分なりに調べたり、深めたり。自分が「この分野についてはわかるようになろう」と決めたことは、とことんやりきる。それを続けているだけで、少しずつ自信がついてきました。

そのとき何が起こった?

まっすぐな「好き」の気持ちは相手に届く。相手の心を動かす

すると次第に、訪問している美容院の方たちから「ありがとう」と感謝されることが増えてきました。尊敬している方たちからの「役に立ったよ」「間瀬さんのおかげで助かったよ」といった言葉は何よりも嬉しく、もっと役に立ちたいと積極的に動くようになります。良い循環が生まれ、信頼関係もどんどん深まっていきました。そして1年経った頃には、広告戦略を提案した美容院の店長さんから「間瀬さんだから、大事なお店の施策について任せたい」と言ってもらえるほどになったのです。
 それから数年が経ち、現在の私はチームのマネジャーとして、メンバーの「~したい」という想いを叶えられるように伴走する役割となりました。かつての私のようになかなか想いが伝わらず、苦労しながらも何とか乗り越えようとしている後輩を見ると、あの頃の私に必要だったのは「相手のためにやりきった、と思える自信」だったのかなと思います。その自信があるからこそ、相手に届く言葉になるのです。
 立場や役割は変わっても、美容院という空間や美容院で働く方たちへの気持ちは変わらず、ただただ純粋に「好き」。もしかしたら、これから社会に出ていかれるみなさんの中には「好きな人や好きな分野に関わる仕事をすると、失敗したときに傷つきそうで怖い」と思 われる方もいるかもしれません。失敗することがあるのは、どんな仕事に就いても同じです。だけど、失敗したりうまくいかなかったりしたとき、好きな人たちや、好きなもののためだから、出せる力があると私は思うのです。だから恐れず、好きな気持ちをまっすぐ伸ばしてもいいんじゃないかと私は思います。
 もちろん、うまくいかないことにぶつかることはあります。自分の不甲斐なさに直面し、自信を失うことも。そんなときは、できない自分を“小さな箱”の中にしまって、コトンとその場に置く。「さあ、今できることをやろう」と前を向いて、また小さな一歩を踏み出してしまえばいいんです。

リクルート社員の「私の一歩目」

  • ビューティDivision
    東京キレイ3グループ

    田中 萌子

    ※2023年度時点

    憧れのダンス部、勢いで入ってみた

    高校に入りダンス部に憧れていたものの、私の高校のダンス部は強豪チームで、厳しいルールがたくさん。朝、昼、晩と練習三昧。部員はダンス経験者ばかり。初心者の私はレベルが低いし、少しは“JKらしい”高校生ライフも楽しみたい … と悩みに悩んだものの、仮入部できる最後のタイミングに、その場の勢いで入部届を出してみました。結果、周りと比べて自分のスキルが低い環境でも挑戦することの大切さを学び、大人になった今にも活きています。

  • 飲食Division
    岡山・福山飲食グループ

    佐名木 志帆

    ※2023年度時点

    「私」をさらけ出して、人に話してみた

    友人に好きな食べ物を聞かれても答えたくないくらい、もともと自分の内面をオープンにして話すのが苦手でした。でも、気軽にコミュニケーションをとってくれる上司に出会えたのをきっかけに 、思い切って、仕事やプライベートの「私のこと」を周りに話してみたんです。すると真摯に聞いてくれて、悩んでいる自分のことも否定せずに、温かく見守ってくれた。人を頼りながら、自分のありのままをさらけ出すのを恐れないことで、救われる自分がいるのだと気づきました。

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