ワークス採用見通し調査(新卒:2021年卒)
2019年12月18日
株式会社リクルート
その他
株式会社リクルートホールディングスの中間持ち株会社である株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村吉弘)内の、「人」と「組織」に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、民間企業における、2021年新卒者を対象とした採用見通しに関する調査を行いました。全国の4,454社より回答を得、このたび結果がまとまりましたのでお知らせします。
大学・大学院卒者の採用が前年より「増える」企業は11.5%―高水準も若干減速 1000人以上企業を中心に、初任給を引き上げる企業が増加
2021年卒者の新卒採用見通し(大学生・大学院生)
- 前年と比較して、新卒採用数が「増える」は11.5%、「減る」は7.6%。「増える-減る」のポイントは+3.9%ポイントとなった。依然としてプラスを維持するも、20年卒の+7.9%ポイントから-4.0%ポイントと、やや減速する結果となった。
- 業種別に見ると、ほとんどの業種において「増える」が「減る」を上回った。大きく上回ったのは、情報通信業(+11.0%ポイント)と小売業(+8.3%ポイント)など、人手不足が目立つ産業となった。また20年卒との比較では、製造業が+7.3%ポイント(20年卒)から+2.3%ポイント(21年卒)と減速した。
新卒採用見通しの経年比較 (大学生・大学院生)
- 2012年卒以降、10年連続で「増える」が「減る」を上回っている。
- 採用見通しについて「減る」と回答した企業の割合が2年連続で上昇した。一部の企業で新卒採用を絞る動きも見られる。
人材採用戦略(大学生・大学院生)
- 人手不足のなか、2021年卒の人材採用戦略として①初任給を引き上げる、②新卒扱いの対象拡大(年齢、卒年)、 ③外国籍学生の採用比率を高める、を実施または予定しているかを質問した。
- 初任給の引き上げを実施または予定している企業は52.3%で、前年の49.9%より2.4%ポイント上昇した。業種別や従業員規模別で見ても、ほとんど全ての企業群で初任給引き上げの実施または予定が増加しており、採用戦略として重要視していることがうかがえる。
- 新卒扱いの対象拡大については従業員規模1000人以上の企業では50.5%となり、前年の44.8%と比較して+5.7%ポイントと大きめに増加した。
2020年卒採用における充足率(大学生・大学院生)
- 10月1日時点の2020年卒の新卒採用の充足率(=2019年10月1日時点の内定数÷2019年4月時点の採用予定数)は83.1%。前年よりも+3.1%ポイントと増加したが、これは企業の新卒需要が若干減速したことが一因と考えられる。従業員規模5000人以上の大企業が105.6%であるのに対して、5~299人企業では68.3%と、従業員規模による採用力の差は依然として大きい。