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結婚総合意識調査2021

株式会社リクルート

ウエディングイベントを実施したいとの回答は8割超で昨年調査から微増も 実施率は7割に。
コロナ禍で延期・キャンセルを余儀なくされている
結婚式ゲストが出席して「良かった」「感動した」割合は、過去2回調査と比較して最多

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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)が企画運営する結婚情報誌『ゼクシィ』は、結婚や結婚式について詳細を把握するために、「結婚総合意識調査2021」を実施しました。ここに、調査結果の要旨をご報告いたします。

1. 既婚編(調査対象:2020年4月〜2021年3月に結婚した20〜49歳の男女)

コロナ禍におけるウエディングイベント実施者は71.1%、ウエディングパーティー実施者は53.1%
一方で、結婚前のウエディングイベントの実施意向率は80.6%、ウエディングパーティー実施意向率は62.5%で、共に昨年より微増。実施意向はあるものの、新型コロナウイルスの影響により、延期・キャンセルを余儀なくされていることが推察される。

「披露宴・ウエディングパーティー」「親族中心の食事会」「その他ウエディングパーティー」のいずれかのイベント非実施者のうち、新型コロナウイルスの影響を受け延期、またはキャンセルしたと回答した割合は半数以上
「披露宴・ウエディングパーティー」「親族中心の食事会」「その他ウエディングパーティー」のいずれかの非実施者のうち約3人に1人は、新型コロナウイルスの影響を受けて延期したが、いつかは実施する予定と回答。新型コロナウイルスの収束を待って、ウエディングパーティーの実施を希望している層がいることが推察される。

挙式、ウエディングパーティーで実現できたことは「今後のライフプランを考えるきっかけになった」が昨年より増加
コロナ禍という特殊な状況下において、結婚という人生の節目となる挙式、ウエディングパーティーを実施することで、自分の人生を改めて考える機会になったことがうかがえる。

2. ゲスト編(調査対象:2020年4月〜2021年3月に結婚式にゲストとして出席した20歳以上の男女)

挙式、披露宴・ウエディングパーティーへの参加を迷った割合は3割、迷わなかったと答えた割合は56%
迷わなかったと答えた割合を招待時期別に見ると、2020年4月〜6月の46%を底に増加し2020年10月~2021年3月に招待された人では6割が迷わなかったと回答。
コロナが理由で参加を迷った人では、出席して良かったと答えた割合は約4人に3人。当日の感染症対策の状況が、コロナにより参加を迷った出席者の満足度に大きく影響。

挙式、披露宴・ウエディングパーティーを楽しみにする気持ちは、過去2回調査よりも高まっている
招待されてから出席するまでの気持ちとしては、新郎新婦の晴れ姿や、友人・親戚に久しぶりに会えることを楽しみにしていた、自分を大切にしてくれていると感じた等の割合が、過去2回の調査結果と比較して高い。 

出席して良かった、感動した、と答えた割合は、過去2回の調査と比較して最多に
親・家族以外のゲストの良かった、楽しかった、感動した割合を年代別に見てみると、60代以上が特に高い傾向があり、高齢の親族が結婚式に参加して喜んでいる様子がうかがえる。

結婚式ならではの良さは、非日常の場での感動や、人が集まる場としての価値、自分自身を振り返る場
結婚式ならではの良さだと思うことは、新郎新婦の幸せな姿を見られたことに対しての喜びの他に、他の出席者と交流できることや、新郎新婦と周りの人との関係性について理解が深まる等、人が集まる場としての価値が挙げられている。また、結婚式や新郎新婦の姿を通して、出席者自身が家族や夫婦の良さを改めて感じたり、自分自身や自分の大切な人・仲間について改めて振り返る場になっている。

『リクルートブライダル総研』研究員 豊澤 美佐子の解説

コロナ禍でも変わらなかったウエディングパーティーを実施したいという意向
今回の調査は、コロナ禍の2020年4月~2021年3月に結婚をした方が対象となっています。その影響を受け、多くの人が新型コロナウイルスの影響を受け、ウエディングパーティー(※)の延期・キャンセルを余儀なくされ、ウエディングパーティー実施率は昨年より減少しました。一方で、ウエディングパーティーを実施したいと回答した割合は昨年より微増でほぼ横ばいとなりました。新型コロナウイルスの影響で、結婚式を当たり前にできなくなった状況下でも、結婚を機に何らかのパーティーを実施したい、というニーズが減っていないことが今回の調査で明らかになりました。また、ウエディングパーティーのいずれかを実施しなかった方のうち約3人に1人は、「新型コロナウイルスの影響を受けて延期したが、いつかは実施する予定」と回答しており、コロナ禍が収束することを待っている層が一定数いることがうかがえます。

実施したウエディングイベントの組み合わせの多様化
コロナ禍で様々な制約がある中で、ウエディングイベントの組み合わせが多様化したことも今年の傾向の1つです。昨年よりも実施率が増加したイベントは、「披露宴・ウエディングパーティー、親族食事会、2次会以外のウエディングパーティー」、「エンゲージメントフォト」、「エンゲージメントフォト・スタジオ撮影・ロケーション撮影以外のウエディングフォト」の3つです。一方で、上記3イベントは、いずれも従来の主流である挙式、披露宴・ウエディングパーティー、親族食事会と並行して実施している割合が高いということも見えています。つまり、新郎新婦が、コロナ禍において「今できる」形を模索する中で、ウエディングイベントを複数組み合わせて実施し、各イベント内容をバージョンアップしながら、新郎新婦の思いを実現していた、といえるでしょう。

コロナ禍で見直されるゲストにとっての結婚式の価値
2020年4月~2021年3月の間に、結婚式に参加したゲストへの調査では、挙式、披露宴・ウエディングパーティーを楽しみにする気持ちや、出席して良かった、感動した、と答えた割合は、過去2回の調査と比較して最多となりました。また、「周囲の人・仲間の大切さを感じた」「久しく連絡が取れていない人とのやりとりのきっかけになった」と答えた割合も前回調査よりも高く、コロナ禍で人に会う機会が限られている中で、結婚式が貴重な場となったことがわかりました。ゲストごとの傾向を見てみると、60代以上(親・家族以外)の出席者の「良かった」「楽しかった」「感動した」と回答した割合が、他の年代に比較して特に高かったことが印象的でした。主催者側の新郎新婦としては、コロナ禍で高齢の方を結婚式に呼ぶことに対して悩んだ方も多かったかと思いますが、実際に結婚式に参加した高齢の方は非常に喜んでいる傾向が見られたのです。また、子どもの結婚式に対しての親の気持ちの上位は、「晴れ姿を見たい」「周囲との関係性が見られ安心できる」など、子の幸せを願う気持ちはもちろん、「子育て卒業の節目」など、親自身の今後の人生にとっての意味合いも高いということが明確になり、特にその傾向は母親で顕著に見られました。高齢化が進む現代において、親やその他の高齢の方を結婚式に招待することの意味・価値を、改めて考えさせられる調査内容でした。人と集まってお祝いするということが当たり前にできない一年だったからこそ、新郎新婦や、ゲスト一人ひとりにとっての、結婚式の意味・価値が改めて見直され、今後に向けて「結婚式のカタチ」が進化した一年になったのではないでしょうか。

20211104_z201『リクルートブライダル総研』研究員
豊澤 美佐子(トヨサワ ミサコ)

※ウエディングパーティー:「披露宴・ウエディングパーティー」「親族中心の食事会」「その他のウエディングパーティー」の総称。「結納・顔合わせ」「結婚(挙式)前の祝賀・婚約パーティー」「2次会」の実施

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