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結婚トレンド調査2021

株式会社リクルート

コロナ禍で結婚式を挙げた人で「自分の人生が好きになった」は7割以上で昨年調査から増加
背景には、コロナ禍で迷いながらも結婚式実施の決断をした姿が

招待客一人当たりの料理単価、ギフト単価は昨年比で増加し、おもてなし志向は引き続き高まる傾向に

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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)が企画運営する結婚情報誌『ゼクシィ』では、新婚カップルの結婚スタイルについて詳細に把握するために、毎年「結婚トレンド調査」を実施しています。調査結果の一部を抜粋してご報告申し上げます。

二人が結婚式を通して得たことは、「自分の人生が好きになった」72.9%で昨年の調査から6.4ポイント増加。
9割以上が、「人生の節目である結婚に際して結婚式を行って良かったと思う」「結婚式を通して、二人の絆が深まったと思う」「結婚式を通して、列席者から二人が応援されていると感じた」と回答。

コロナ禍で、結婚式を実施することを迷ったと答えた割合は9割。
コロナ禍で実施に踏み切った理由は、半数以上が「親・親族が背中を押してくれたから」と回答し、最多。「衛生面で安全な実施が可能だと思ったから」が次いで高い。また、入籍から挙式までの期間の平均は8.5カ月で、2013年調査以降、最も期間が長かった。

コロナ禍による挙式、披露宴・ウエディングパーティーへの影響があった人は、95.9%。
影響の内容は、「列席者・招待客を限定した」「アルコール消毒液を設置、配布した」「テーブルコーディネートで感染症対策を行った」等、感染症対策として実施した内容が上位を占めている。 

演出を決定する際に心掛けたこと、「アットホームなムードになること」が昨年の調査から4.1ポイント増加。
「親の気持ちや意見を大切にすること」も、昨年の調査から微増。披露宴・ウエディングパーティーに関して実施した演出においても、ゲストとの心理的な距離を縮める工夫や、親へのプレゼント関連が、昨年の調査から増加している。 

会場決定後のオンライン打ち合わせへの会場の対応割合は、時期を追うごとに増加し、2021年1月〜3月には半数以上。
オンライン打ち合わせを「利用した」割合は、2020年4月以降、40%前後で推移。利用理由としては、5割以上が「感染症などでも安全に利用できるから」「実際に足を運ぶ時間を取られないから」と回答。 

挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額の平均は292万3,000円で、昨年の調査から70万円減少。
新型コロナウイルス感染症の影響により、挙式、披露宴・ウエディングパーティーの予算・金額を当初予定より縮小して実施した人の縮小した金額は、平均124万8,000円縮小となっている。

披露宴・ウエディングパーティーの招待客人数の平均は42.8人で、昨年の調査から23.5人減少。
新型コロナウイルス感染症の影響により、挙式、披露宴・ウエディングパーティーを「招待・参加人数を縮小して実施した」と回答した割合は7割以上。

招待客一人ひとりへのおもてなしを重視する傾向。
一人当たりの料理費用〔飲み物を除く〕の平均は1万6,100円で、年々増加傾向にある中、昨年の調査からは500円増加。
一人当たりのギフト費用の平均は6,800円で、昨年の調査から900円増加しており、ここ7年間で比較すると2019年調査と並んで最も高い水準。

『リクルートブライダル総研』研究員 豊澤 美佐子の解説

コロナ禍の結婚式は自己肯定感と絆を高め、結婚式の中身はゲストへのおもてなし志向が高まる結果に
今回の調査は、コロナ禍の2020年4月~2021年3月に結婚式を実施した方が対象となっています。その影響を受け、挙式、披露宴・ウエディングパーティー費用総額、招待客人数は、昨年と比較して減少しました。一方、結婚式を通して得たこととして、「自分の人生が好きになった」と答えた方の割合が昨年調査から6.4ポイント増加しています。また、9割以上が、「人生の節目である結婚に際して結婚式を行って良かったと思う」「結婚式を通して、二人の絆が深まったと思う」「結婚式を通して、列席者から二人が応援されていると感じた」と回答しました。
このような自己肯定感の高まりや、絆の高まりの背景としては、結婚式を実現するまでの過程が影響していると考えられます。結婚式を実施した方であっても、9割以上が結婚式を実施することに対して迷った、と回答しています。また、入籍から挙式までの期間は、2013年調査以降、最も期間が長い、という結果になりました。

結婚式の実施を迷い、実施を決断するまでにどのような過程があったのでしょうか。きっと、自分自身の過去や二人のこれからの人生に向き合い、今までお世話になった方の顔を思い浮かべながら、「今の時期になぜ結婚式を実施するのか」、結婚式を実施する意味を二人で話し合う時間が、例年の新郎新婦以上にあったのではないでしょうか。また、周囲の方や招待する方に対しても「なぜ今、結婚式を実施するのか」「なぜ結婚式に参加してほしいのか」を丁寧にコミュニケーションする過程があったはずです。その上で、周りの方の応援と支えがあったからこそ、結婚式の実現に至ったのではないでしょうか。だからこそ、結婚式を実現できた際に、「結婚式ができて本当に良かった」と、二人が周りの方と喜びを分かちあうことができたのだと思います。これらの、一つ一つの過程が、自己肯定感を高め、そして結婚相手や周りの方々との絆を高めたのだと思います。
自己肯定感が高まるというと「自分軸」が強まったと感じられるかもしれませんが、実際の披露宴・ウエディングパーティーの内容は、「ゲストへのおもてなし志向」が高まる傾向となりました。例えば、招待客一人当たりの料理単価、ギフト単価は、共に昨年比で増加しています。また、規模縮小による密の回避やソーシャルディスタンスの確保を余儀なくされたコロナ禍での結婚式ではありますが、実施した演出においてゲストとの心理的な距離を縮める工夫や、親へのプレゼント関連が、昨年の調査から増加するなどの傾向が見られました。
今の時期に結婚式を実施するからこそ、そして大切な人に出席してもらうからこそ、しっかりとおもてなしをしたい、という新郎新婦の気持ちがうかがえる結果となりました。
20211104_z201『リクルートブライダル総研』研究員
豊澤 美佐子(トヨサワ ミサコ)

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