2024.12.13飲食
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飲食
株式会社リクルート
コロナ禍での食生活の変化を調査(2021年10月実施)
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)の外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」(https://www.hotpepper.jp/ggs/)は、「コロナ禍での食生活の変化」に関する意識についてのアンケートを実施しましたので、その結果を発表いたします。
POINT1. 「間食」「ブランチ」回数増加、「夜食」は食べる量減少が食生活の傾向
・食事の回数は「間食」で「増えた・計」が17.5%と割合が多く「減った・計」との差が大きい。「朝食と昼食を兼ねる食事(ブランチ)」も「増えた・計」が7.2%でやや多くなっている。食べる量については、「夜食で食べる量」で「減った・計」が8.9%。
・「間食」は男性よりも女性で増加が目立っており、「増えた・計」の最多は20代女性で31.1%。また、男女ともに、年代が若くなるほど間食の回数の「増えた・計」が多くなる傾向。
POINT2. コロナ禍で若年層ほど「濃い味付けを好むようになった」人が多い
・20代男性で「濃い味付けを好むようになった・計」が14.3%と「薄い味付けを好むようになった・計」の6.9%を大きく上回っている。若年層ほど「濃い味付けを好むようになった・計」が多い傾向。
POINT3. 「野菜」「発酵食品」等への摂取意識が高まった人が多い
・食物・栄養素について、摂取する意識が高まったのは、食物では「野菜類」(摂取する意識が高まった・計:46.5%)、「発酵食品」(同34.5%)等。栄養素では、「善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌等)」(同34.2%)、「食物繊維」(同32.4%)等。
POINT4. 「自炊をするように心がけるようになった」42.5%。20〜40代女性では「外食費が抑えられている分、家で贅沢なものを食べる」傾向も
・「自炊をするように心がけるようになった」に「あてはまる・計」は42.5%、「あてはまらない・計」は18.9%。30代女性を中心に女性で「あてはまる・計」多かった。
・20〜40代女性では「外食費が抑えられている分、家で贅沢なものを食べるようになった」に「あてはまる・計」が「あてはまらない・計」のスコアを上回った。
コロナ禍の影響で食生活にどのような変化があったかを調査した。まずは基本となる食事の回数と食べる量について聞いた。食事の回数で目立ったのは「間食をとる回数」で、「増えた・計」が17.5%と多く「減った・計」との差も大きくなっている。また、「朝食と昼食を兼ねる食事(ブランチ)をとる回数」も「増えた・計」が7.2%とやや多くなっている。食べる量については、「夜食で食べる量」で「減った・計」が8.9%と「増えた・計」との差が目立った。コロナ禍において自宅で過ごす時間が長くなったことや、飲食店が深夜まで営業していないこと等が背景にあると考えられそうだ。
コロナ禍以降(2020年4月以降)の食習慣の変化(全体/それぞれ単一回答)
※「増えた・計」:「非常に増えた」「やや増えた」のいずれかを回答した人を集計
※「減った・計」:「非常に減った」「やや減った」のいずれかを回答した人を集計
回数の増加が目立った「間食」について、より詳しく集計した。「増えた・計」のスコアの高さ、また、「減った・計」との差においても、男性よりも女性で間食の増加が目立っており、「増えた・計」の最多は20代女性で31.1%であった。また、男女ともに年代が若くなるほど「増えた・計」が多くなる傾向にあることがわかる。後述するが、「女性」「若年層」はコロナ禍での食生活の変化が大きい性年代について語る際のキーワードといえそうだ。
コロナ禍以降(2020年4月以降)の食習慣の変化/間食をとる回数(全体/単一回答)
※「増えた・計」:「非常に増えた」「やや増えた」のいずれかを回答した人を集計
※「減った・計」:「非常に減った」「やや減った」のいずれかを回答した人を集計
次に、コロナ禍以降の味付けの嗜好の変化を聞いた。3圏域計で見ると「濃い味付けを好むようになった・計」が7.8%、「薄い味付けを好むようになった・計」が8.0%と、おおよそ味付けの嗜好は均衡しているように見える。ただし、性年代別で見ると、20代男性で「濃い味付けを好むようになった・計」が14.3%と「薄い味付けを好むようになった・計」の6.9%を大きく上回っている。また、20代女性でも「濃い味付けを好むようになった・計」が10.5%と二桁に達し、「薄い味付けを好むようになった・計」の8.8%を上回った。一方、60代女性では「薄い味付けを好むようになった・計」が11.8%、「濃い味付けを好むようになった・計」が4.3%と逆の傾向にある。また、男女ともに年代が若くなるほど「濃い味付けを好むようになった・計」が多くなる傾向が見られた。
コロナ禍以降(2020年4月以降)の味付けの嗜好の変化(全体/単一回答)
※「濃い味付けを好むようになった・計」:「濃い味付けを好むようになった」「濃い味付けをやや好むようになった」のいずれかを回答した人を集計
※「薄い味付けを好むようになった・計」:「薄い味付けを好むようになった」「薄い味付けをやや好むようになった」のいずれかを回答した人を集計
次に、主要な食物・栄養素について、摂取する意識の変化を聞いた。「摂取する意識が高まった・計」と「摂取しない意識が高まった・計」の各スコアやその差を見ると、「摂取する意識が高まった・計」の割合が高かったのは、食物では「野菜類」(46.5%)、「発酵食品」(34.5%)。栄養素では「善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌等)」(34.2%)、「食物繊維」(32.4%)等であった。一方で、「摂取しない意識が高まった・計」の割合が「摂取する意識が高まった・計」を上回った項目は、食物では「酒類」(22.0%)、栄養素では「糖質・糖分」(18.3%)、「脂質・油分」(17.6%)等であった。
コロナ禍以降の食物・栄養素を摂取する意識の変化(全体/それぞれ単一回答)
※「摂取する意識が高まった・計」:「摂取する意識が高まった」「摂取する意識がやや高まった」のいずれかを回答した人を集計
※「摂取しない意識が高まった・計」:「摂取しない意識が高まった」「摂取しない意識がやや高まった」のいずれかを回答した人を集計
コロナ禍で外食の自粛や飲食店の営業時間短縮等があった中、増えていると想定されていた「自炊」について、考えや行動の変化を聞いた。「自炊をするように心がけるようになった」について、「あてはまる・計」(42.5%)が、「あてはまらない・計」(18.9%)を大きく上回った。特に30代女性での「あてはまる・計」が54.9%と全性年代の中で最高スコアだったことをはじめとして、女性で「あてはまる・計」が「あてはまらない・計」を大きく上回っており、コロナ禍で男性よりも女性における考えや行動に変化があったことがわかった。なお、圏域別では、首都圏で「あてはまる・計」が43.6%と3圏域の中で最も多くなっているが、弊社・外食市場調査の2020年度集計で、延べ外食回数が首都圏では他の圏域より減り幅が大きいこととが関係している可能性もありそうだ。
コロナ禍以降(2020年4月以降)の食生活について、ご自身の考え・行動の変化/自炊するように心がけるようになった(全体/単一回答)
※「あてまはる・計」:「とてもあてはまる」「ややあてはまる」のいずれかを回答した人を集計
※「あてはまらない・計」:「あてはまらない」「ややあてはまらない」のいずれかを回答した人を集計
「外食費が抑えられている分、家で贅沢なものを食べるようになった」について、全体では「あてはまらない・計」(35.3%)が「あてはまる・計」(28.9%)をやや上回った。ただし、20〜40代女性では、「あてはまる・計」が「あてはまらない・計」のスコアを上回った。20〜40代女性は、前述の「自炊をあするよう心がけるようになった」について、「あてはまる・計」が5割を超えた性年代となっており、自炊を増やして食費が浮いた分、贅沢な食材やメニューを家で楽しんでいると考えられる。
コロナ禍以降(2020年4月以降)の食生活について、ご自身の考え・行動の変化/外食費が抑えられている分、家で贅沢なものを食べるようになった(全体/単一回答)
※「あてまはる・計」:「とてもあてはまる」「ややあてはまる」のいずれかを回答した人を集計
※「あてはまらない・計」:「あてはまらない」「ややあてはまらない」のいずれかを回答した人を集計
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