2016年1月26日

~リクルートテクノロジーズ、大東建託と IoT 技術で連携~
カギを持たずに、物件内覧が可能に!
「不動産管理専用」キーレスエントリーシステムを提供

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株式会社リクルートテクノロジーズ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中尾隆一郎、以下:リクルートテクノロジーズ)は2016年1月12日より、スマートキーを活用した不動産内覧の試用を開始しました。 本取組みでは、大東建託株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:熊切直美、以下:大東建託)の協力を得、 同社グループが管理する集合住宅1棟の空室玄関ドアへ、不動産管理専用に独自開発した「リクルートテクノロジーズ製 オートメーションキー」を設置。 物件内覧時、仲介会社担当者様のスマートフォンにインストールした専用アプリを通じ、玄関ドアの解錠/施錠が可能となります。

試験運用開始の背景
~IT 技術を使って、物件内覧業務を効率化したい~

従来、仲介会社が管理物件の空室を内覧案内する際、鍵を預けている管理会社に鍵を取りに行く手間が発生していました。 そこでこのたび、リクルートテクノロジーズの研究開発機関アドバンスドテクノロジーラボ(以下、ATL)が IoT※1 技術研究の一環として開発する キーレスエントリーシステム※2 を、大東建託グループが管理する賃貸物件向けに提供。 仲介会社の手持ちのスマートフォンが一時的に物件の鍵となるキーレスエントリーシステムの仕組みを構築し、 試用を開始しました。これにより、「鍵を管理会社に取りにいく必要がない」、「いつ誰がどの鍵を解錠/施錠したか把握できる」など、 内覧業務の効率化や、入退室に関するセキュリティ強化を実現しました。

不動産管理に特化した「オートメーションキー」
~管理・付替え自由自在。遠隔操作で立会いなしの内覧も可能に~

従来のキーレスエントリーサービスは、一般生活者(居住者)による利用を想定したものが主流でした。 本取組みでは、利用対象を不動産管理者へ絞り込んだ開発により、物件内覧業務に最適な機能を実現しています。 今後は物件内覧だけでなく、シェアハウスや民泊など、多数の鍵利用者が必要となる施設での活用も視野に入れています。

「キーレスエントリーシステム×物件内覧」で実現できること ~スマートフォンで解錠/施錠。遠隔操作も可能に~

①スマートフォンにインストールした専用アプリを操作するだけで、空室の玄関ドアを解錠/施錠できる

②遠隔操作による空室のドアの解錠/施錠も可能

⇒鍵の受け渡しにかかる手間を削減できるほか、立ち会いなしの内覧ができるなど、業務効率化を実現できます。

従来のキーレスエントリーシステムとの比較~不動産管理に最適な機能を実現~

一般的なキーレスエントリーシステム※3 リクルートテクノロジーズ製 オートメーションキー
主な設置先 一般住居(居住者あり) 内覧物件(居住者なし)
想定される鍵利用者 居住者と、その家族 不動産管理会社と、 内覧案内を行う複数の不動産仲介会社
スマートフォンによる解錠/施錠
遠隔操作による解錠/施錠
錠一つに対応する鍵の上限 7 個 無制限
設置時の工事 必要 不要
様々なサムターン※4 への対応 オプションパーツがあれば可能 本体のみで可能 国内唯一、『MIWA ロック PGF』にも対応※5

リクルートテクノロジーズ製 オートメーションキーの特徴 ~不動産管理向けに、管理・付け替え機能を最適化~

従来のキーレスエントリーシステムは、通信手法の仕様により「同一のドアの鍵を7個しか作れない」といった制約がありました。 一般生活者にとっては「一家に7鍵」あれば十分であっても、複数の物件を複数の担当者で管理する不動産会社にとっては、 「7名までしか内覧案内ができない」、「7つのスマートフォンを複数の仲介業者・担当者で使い回すしかない」など、 利便性が乏しいものとなっていました。今回は独自のシステムにより、中央管理によって、「1物件あたりの案内担当者数」や「1担当者あたりの管理物件数」の 制限なく、スマートフォンアプリさえあればドアを開閉できる仕組みを実現しました。 また、「サムターン上に機器をかぶせ、電動で物理的にツマミを回す」という特性上、従来のキーレスエントリーシステムは限られた形状のサムターンにしか使えない場合が多く、 さらに設置時には工事やオプションパーツが必要でした。リクルートテクノロジーズ製オートメーションキーは独自の構造によって、 既存システムが対応できなかったサムターン形状にも対応。 幅広いサムターン形状に対応できるのみならず、工事やオプションパーツなしで設置・取り外し可能です。粘着シートも不要なので、 設置痕が残る心配もありません。その他にも、中央管理を行うことによって、「いつ誰がどの鍵を解錠/施錠したか」を記録できるなどセキュリティ面の強化も実現。不動産会社にとって利便性だけでなく、安全性の高いサービスを追求しています。

仕組みの概要

スペック/アプリ操作画面イメージ

仕組みの概要

仕組みの概要

※1 IoT(Internet of Things、モノのインターネット)… コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、 インターネットに接続したり相互に通信させたりすることにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行う概念。

※2 キーレスエントリーシステム… キーを物理的にカギ穴に差し込まなくても、ドアロック制御システムを通じて、ドアの解錠/施錠ができるシステム。

※3「錠=セントラル、鍵=ペリフェラル」の Bluetooth 通信仕様を使用した、居住者向けの、玄関ドア設置型システムを想定。

※4 サムターン…ドアの室内側についている、錠の開け閉めを行うために使う金具。サムターンのツマミを回すことにより、解錠/施錠を行います。

※5 サムターンカバー型キーレスエントリーシステムとして国内唯一、MIWAロックPGFに対応(2016年1月12日現在)。

会社概要

株式会社リクルートテクノロジーズは、リクルートグループのビジネスにおける IT・ネットマーケティングテクノロジーの開発・提供を 行う機能会社です。 IT・ネットマーケティング領域の専門力・イノベーション力で、リクルートグループのビジネスを進化させることが ミッションであり、 「次世代技術の R&D・新ソリューションの開拓」「ビジネスの実装」といったテーマに取り組んでいます。

社名:株式会社リクルートテクノロジーズ
設立:2012年10月1日
資本金:1億円
従業員数:498 名(2015年10月1日現在)
事業内容:IT・ネットマーケティングテクノロジーの開発・提供
Webサイト:/

研究開発組織 アドバンスドテクノロジーラボ(ATL)について

リクルートテクノロジーズ内の研究開発組織であり、多くのサービスを持つリクルートグループの中で、新しい技術の開拓や次のトレンドをいち早く察知し、未来のサービスにいかせるソリューションを生み出す部署です。 日常業務では使わないような新しい技術を噛み砕き、使いこなし、その技術をビジネスの武器となるような形で追求していける環境を設けています。 自然言語処理による会話 BOT を開発したり、現役女子大生と共同でアクセサリー型のウェアラブル端末/アプリを開発し発表会を開催したりと、 「先端技術の実用化」の可能性を探る実証実験を実施しています。

独自の会話 BOT 搭載、Pepperをスーモカウンターへ設置 ~接客を通じて、家族全員が楽しめるサービスへ~

自然言語処理技術を駆使した取り組みとして 2015年12月、技術開発・アプリケーション開発を担当した独自の会話 BOT を、 ソフトバンクロボティクス株式会社が提供する人型ロボット「Pepper※6」へ導入。スーモカウンター※7 の接客担当として全国各地の 15 店舗へ設置しました。 店頭では Pepper に搭載されているタブレットや音声認識の機能を活用し、住宅に関連したサービス案内や、未就学児向けのゲームを提供する他、 お客様と自由に会話することが可能です。独自の会話エンジンは、ATL が自然言語処理技術を活用して開発したもので、 Pepper のコミュニケーションに限らず、様々な応用が期待されています。

仕組みの概要

▲独自会話機能の仕組み

仕組みの概要

仕組みの概要

※6…本取り組みは、ソフトバンクロボティクス株式会社が提供する Pepper の法人モデル「Pepper for Biz」を活用し、自社が独自に実施しているもの。

※7…スーモカウンターは、株式会社リクルート住まいカンパニーが運営する店頭サービス。新築マンションの購入や注文住宅の建築を検討される方に向けて、 ご要望に沿った物件や建築会社を中立的な立場で紹介。2005年9月から現在まで、全国 117 店舗に開設している。

本件に関するお問い合わせ先

https://www.recruit.jp/support/form/