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コロナ禍で生まれた「こころの故郷さがし」は、交流人口を関係人口・定住人口に繋げる地域活性への兆し

株式会社リクルート

〜じゃらんリサーチセンター、SUUMOリサーチセンターによる協働発表〜

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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)は、保有する様々なサービス(就職、結婚、進学、住宅、自動車、旅行、飲食、美容、業務・経営支援など)を領域横断で俯瞰し、社会の変化をつかみ、問題提起や提言を通じてより良い未来へ貢献していきたいと考えています。本日、新しい旅行スタイルと地方活性の兆しとして、旅行領域×住まい領域から「こころの故郷さがし」をリクルートの記者向けセミナー『コレカラ会議』にて発表致しましたので、その内容をご報告させていただきます。

「こころの故郷さがし」とは

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コロナ禍を背景に、都会に住む人々を中心に解放感と地域への深い共感・貢献感など心が満たされる場所(=こころの故郷)を持ちたいというニーズが高まっています。
「こころの故郷」を探す旅とは、観光を目的にしていない、現地の暮らしを体験したり、文化に触れたり、現地の人達と交流するという新しい旅の形。
「こころの故郷」ができることで、週末にリセットできたり、自分の生き方を見つめなおしたりすることも。この新しい旅行スタイルは、人々の生活をポジティブにするだけでなく、地方活性にもつながる兆しであると弊社は考えています。

「こころの故郷」を持ちたいというニーズの高まり

「新しい帰省スタイルに関する調査(※1)」によると、コロナ禍における「こころの故郷」を求めるニーズの高まりが見えてきました。

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<調査トピックス抜粋>
■生まれ育った地元以外に "帰省しているかのような感覚を感じられる場所" が欲しい・やや欲しいと答えた人は56%、うち39%の人はその気持ちがコロナ禍で強まったと回答。
■3人に1人は帰省できる地元がなく、実家があっても全く帰省できていない人が3割を超える。
■コロナ禍で「普段の日常から離れたい」という気持ちが強まった人は54%。9割以上の人が、「ゆったりとした時間」「安心できる場所」を求めている。
■過半数の人が、帰省しているかのような感覚を感じられる場所を探したいと考えている。
※1『週刊じゃらん』調べ「新しい帰省スタイルに関する調査」 2021年9月実施 (調査概要はリリース末尾に記載)

「こころの故郷さがし」の実態

都会に生まれ育ってそもそも帰省先がない人や、コロナ禍でふるさとへの帰省ができていない人々が、コロナ禍生活の不安や閉塞感から、「こころの故郷」を求めて旅をするという動きが生まれてきています。そんな「こころの故郷旅」は、“非日常”を楽しむ従来の観光旅行やリゾート旅行とは異なり、“日常”とは異なるもうひとつの日常(=“異日常”)が求められており、旅先では地方の自然豊かでスローな時間や、地域の文化に触れたり、地方の温かな人達との交流を楽しむという過ごされ方をしています。

■ユーザー事例 

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■地域・宿の動き

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また、こういった新しい兆しを捉え、地域や宿でも、地域文化の体験や交流を促すようなプラン・街づくりが始まっています。そして、観光庁でも、「第2のふるさとづくりプロジェクト」が立ち上げられ、「何度も地域に通う旅、帰る旅」というスタイルの推進・定着を狙いとした取り組みが進められています。これら受け入れ側の変革が進めば、この「こころの故郷さがし」はますます加速していくと考えられます。

※参考:観光庁「第2のふるさとプロジェクト」 https://www.mlit.go.jp/kankocho/dai2nofurusato.html

「こころの故郷さがし」がもたらす変化 |地方活性化の可能性

「こころの故郷さがし」で、自分が満たされる時間が持てれば、旅行者はその地域で過ごす時間を定期的に求めるようになります。それは、著名な観光資源がない地域でも交流人口やロイヤルカスタマーを獲得できることになり、地域経済への高い貢献が見込めます。さらに、滞在を重ねるごとに街への愛着が深まり、「街への貢献がしたい」という想いが芽生えることも。プロボノ(※2)や副業という形で、地域づくりの担い手につながっていく可能性や、二拠点居住や移住につながる可能性も秘めています。実際に調査(※1)でも「帰省テーマの旅行プラン(=こころの故郷さがし)」に興味があると回答した人は、興味がないと回答した人よりも、二拠点居住や移住への興味関心が2倍以上高いという結果がでました。

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※2 「プロボノ」とは、社会的・公共的な目的のために、職業上のスキルや専門知識を活かして取り組むボランティア活動

この新しい旅の兆しを育むために地域が対応していくべきこと

今後、これらの新しい旅の兆しを育んでいくために、地域は、地域らしさ・個性を表現することがこれまで以上に大切になってきます。いつもと異なる日常をプログラム化し、生活の疑似体験をしてもらう。その地域の本質的でDEEPなプログラムは、住民・観光客・観光事業者の三方よしから生まれるものだと考えています。地域文化や暮らしには代々受け継がれた独自性や個性が内包されていますが、地元の方々は、この価値・個性に案外気づいていなかったりします。第三者のファシリテーターを入れることで、地域文化価値とそれが感じるプログラムを見つけ易くなるかもしれません。(じゃらんリサーチセンター長 沢登 次彦)

この「こころの故郷さがし」実践者をリピートにつなげていくためには、地域の個性をプログラム化することに加え、「また来たい」につながるような偶発性のデザインを用意することも重要です。例えば、街歩きによって今度来た際に行ってみたいというレストランが見つかる、地元の方との会話の中から、地域の文化や食への好奇心が促され、次回体験してみたいと思ってもらうなどです。「地域の人との交流」を偶発的に促し、話を聞く機会を創ることが街への愛着とリピートへつながります。さらにもう一歩、地域でのなにかしらの「役割機会」を提供することができると、地域づくりの担い手につながる関係人口へつながっていくのではないでしょうか。(SUUMOリサーチセンター長 池本 洋一)
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従来の旅の目的は、非日常を楽しむことがメインでした。日常では感じることができない時間を価値とし、そこで元気をもらい、癒され日常に帰っていく、というものです。それに対して、今回発表した、新しい旅行のスタイルは、もうひとつの日常があると感じる機会を創るものです。ここでの体験は、自身の内面に変化をもたらし、自身の生活・人生を顧みる機会となり、新しい生活・人生の扉が開く可能性も秘めています。「こころの故郷さがし」のニーズがある今だからこそ、新しい観光市場を生み出し、その新しい観光が地方創生(地方分散)の入口となりうるのではないでしょうか。

より詳しい内容やその他事例は、こちらの発表資料をご覧ください。
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20220215_company_02.pdf

【調査概要】新しい帰省スタイルに関する調査
調査時期:2021年9月24日(金)〜 2021年9月27日(月)
調査対象:全国18〜59歳男女
調査方法:インターネット上でのアンケートを実施
回収数(有効回答数):5,784人
調査会社:株式会社マクロミル
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20220210_travel_01.pdf

『コレカラ会議』とは

新型コロナウイルス感染症の影響で日常生活が一変してから、私たちはとても長い時間を過ごしています。こんな時だからこそ、一人ひとりが未来に向けて前向きな一歩を踏み出せる日本でありたい。流れに身を任せて未来を待つのではなく、未来へ自ら動き出せる日本でありたい。そのように考え、より良い未来へ貢献する目的で『コレカラ会議』を開催しています。
2009年度から11年間、年に一度開催していた『トレンド予測発表会』では、「変化の兆し」を紐解きながら「近い未来」を発信してきました。しかし2021年、新型コロナウイルス感染症による非連続で変化の激しい日常に面したことから、「日本の未来を良い未来につなげる兆し」の発信である『コレカラ会議』へと進化いたしました。
リクルートは、就職、結婚、進学、住宅、自動車、旅行、飲食、美容、業務・経営支援など様々なサービスを展開しています。その特徴を活かし、領域横断で俯瞰することから社会の変化をつかみ、問題提起や提言を行ってまいります。

開催概要
日時 2022年2月15日(火) 13:00〜14:00
場所 オンライン開催|Zoom Webinar
主催 株式会社リクルート
スピーカー
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沢登 次彦(さわのぼり つぐひこ)
株式会社リクルート
じゃらんリサーチセンター センター長
兼 とーりまかし編集長
1993年3月明治大学農学部農学科卒業。1993年4月株式会社リクルート入社。教育機関広報事業部を経て2002年10月に国内旅行事業部へ。関東近郊観光地のエリアプロデューサーとして地域活性に携わる。2007年4月より現職。観光庁を始め中央省庁や地方自治体の各種審議会委員、講演・研修等を務める。

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池本 洋一(いけもと よういち)
株式会社リクルート
SUUMOリサーチセンター センター長
兼 SUUMO編集長
1995年、リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。以来、編集、広告営業、事業開発等を経て2011年にSUUMO編集長、2019年よりSUUMOリサーチセンタ−長を兼任。取材、調査、データ解析などを通じて、住まい領域のトレンドをテレビ、新聞、Webメディア等を通じて発信する。内閣官房、国土交通省、経済産業省、環境省などの委員も歴任。

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