2024.11.20住まい
SUUMO住民実感調査 SUUMO住み続けたい街ランキング2024 愛知県版
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住まい
株式会社リクルート
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)が運営する『SUUMO』は、「百人百通りの住まい探し」の実現を目指すべく、住宅確保要配慮者※の方々が置かれている状況の理解促進や不動産業界での取り組み活性化を目的とした「百人百通りの住まい探し 100mo!」イベントを2024年10月10日(木)に開催しました。
2回目の開催となる当イベントでは、不動産会社だけでなく、居住支援法人や地方自治体の方々をお招きし、意欲的に居住支援に取り組まれている不動産会社やオーナーのご紹介とその取り組みへの表彰を行いました。また来場されている各社・団体が同様の取り組みを始めるきっかけをもたらすことを目的として、表彰した3社とのパネルディスカッションを実施しました。パネルディスカッションでは、表彰3社から取り組みを始めた背景や運営していく上での課題や今後の展望などを、取り組まれている中での実際の反響や声を例として挙げながら、お話しいただきました。
今回、表彰対象者として不動産会社だけでなく、住宅確保要配慮者を受け入れる立場としてのオーナーを初めて表彰しました。「100mo!」を含む住宅確保要配慮者への居住支援の活動は住まい探しの機会を提供する立場であるリクルートや不動産会社だけでは成立しません。居住支援を行う会社や団体は、住宅確保要配慮者の入居し始めや入居後のサポートをしているオーナーや管理会社の立場を理解したうえで、協業や連携し取り組んでいくことが必須となります。今回実際に住宅確保要配慮者への入居支援を行っているオーナーの方を表彰することで、取り組みを通じて受け入れる立場としての課題や現状について、業界内の知見を深めることができればと考え、選出しました。
イベントの様子
イベント会場ではリクルートが「100mo!」にて取り組んでいる、「車いすマット」を来場者が体験できるブースを開設し、希望者へ配布しました。「車いすマット」は、物件の室内に敷いた上で、『SUUMO』上の物件掲載用写真を撮影してもらうことで、車いすの通路幅が担保されている物件であることが内見する前に分かる仕組みです。2024年8月からは、取り組みにご協力いただく首都圏・東海エリアの不動産会社様に配布しています。
イベントにて表彰した3社とそれぞれの取り組み内容は以下の通りです。
1. 株式会社ハウジングプラザ(東京都世田谷区)
行政区が取り組んでいる居住支援制度に対応する社内部署の設立と地元に根付いた強みを生かした連携
ハウジングプラザが主拠点としている世田谷区では生活保護を受けている人は1万人程度でほぼ横ばい傾向ですが、世帯数はやや微増傾向で単身者の受給が増えています。ハウジングプラザは世田谷区から「生活困窮者に向けて物件を紹介してほしい」と相談を受け、社内体制を整えるべく、2021年に福祉事業部を設立しました。生活保護受給者の居住支援を対応する専門部署として運営し、オーナーへの入居可否問い合わせが50~100件に及ぶことがある生活保護受給者の居住支援を可能にしました。
さらに、世田谷区が運営する「住まいサポートセンター」との連携により、世田谷区役所の職員と共に生活保護受給者の住宅相談窓口の対応をしています。現在では、月に3~4件程度の相談にあたっており、地元に根付いた不動産会社として強みである物件提案力と親身な接客対応により、入居先の決定率は月によっては7割を超えることがあります。
2. 株式会社 日本エイジェント(愛媛県松山市)
業界の「不」を解消するべく、外国人入居者、オーナー、管理会社との三方よしのサービス体制を構築し、協力の輪を広げる
日本における在留外国人数はコロナ禍により一時停滞しましたが、徐々に増加しています。その中で、オーナーや管理会社が不安と感じる外国人の賃貸住居への入居の課題感として、入居者の無断帰国や退去時の原状回復ができない等が挙げられます。
その中で日本エイジェントは、日本語を含む5カ国語に翻訳して物件探しができる外国人向けポータルサイト「wagaya Japan」を2019年に開設し、物件情報とともに日本での生活に関する情報を発信しています。7言語の対応が可能な12名のスタッフと多言語対応の資料をそろえており、日本と母国の生活習慣のルールや文化の違いなどを母国語で事前説明することで、外国人入居者への理解醸成を徹底しています。実際のお客様からの声として、“「wagaya Japan」のサポートがなかったら、日本での住まい探しが実現できなかった”などの高い評価の声をいただいております。
その他にもオーナーや管理会社へは、セミナーを通じて外国人入居者の受け入れメリットの訴求を行ったり、「wagaya call 24」という24時間365日、8言語に対応したコールセンターの設置を通じて、入居後のリスクを軽減し、入居者の住まい探しと暮らしの両面を支援する体制を整えています。外国人入居者、オーナー、管理会社が三方よしの体制を構築したことで、2024年5月には外国人の居住支援に関する三重県桑名市との包括連携協定を締結し、ネットワークを広げております。現在では「wagaya Japan」の年間対応実績として約1万件以上を記録するまで進化しています。
3. 岡野不動産合同会社 岡野 傑さん(三重県四日市市)
“ボランティア”ではなく“ビジネス”として、経済価値と社会価値を両立した居住支援に取り組むオーナー
“ボランティア”ではなく“ビジネス”として、経済価値と社会価値を両立した居住支援に取り組むオーナー
オーナー業を始めて以来、二度の居住者の孤立死を経験した代表の岡野 傑(おかの すぐる)さんは、大学院で「空き家と居住支援」について研究しています。研究と自らの経験から、高齢者や外国人、低額所得者など住まいの確保に配慮が必要な人たちへの居住支援の必要性を実感し、現在では行政や赤い羽根共同募金から資金支援を受けている市民グループと協働し、研究論文の執筆の一環として、住宅確保要配慮者に空室を無料で貸し出しています。また、住宅確保要配慮者の支援の必要性を世の中のムーブメントとして起こしたいという同じ志を持った大家さんとのコミュニティーを形成し、メンバーへの取り組み共有や意見交換会を開催し、賃貸物件オーナーとしての居住支援活動のネットワークを広げています。
自ら経営している高齢者が多く入居する物件では、住人同士の交流により孤立感を軽減するためのパーティーを企画し、住人間のトラブル防止に取り組んでいます。ボランティア活動にとどまらず、少子高齢化に伴い入居率が下がるエリアにおいて、管理会社と入居者の双方に利する取り組みを築き、「住宅に困らない世の中」を目指しています。
「100mo!」は、リクルートの住まい領域における賃貸事業で掲げている「百人百通りの住まいとの出会いを、もっと豊かに。速く。日本中に。」というミッションの下、住宅確保要配慮者の方々や、住まい探しに困難を感じている方へも豊かな住まい探しを提供するために課題解決を推進するプロジェクトです。2021年から活動を開始しており、リクルートの賃貸領域にて半期ごとに立候補制でメンバーの募集を行っています。2024年度は、88名のメンバーが参画しています。
リクルートはこのイベントを通じて不動産業界とともに住宅確保要配慮者に向けた居住支援の取り組み向上・拡大のムーブメントを起こしていきたいと考えております。このイベントをきっかけに、居住支援の取り組みを始める一歩を踏み出していただいたり、すでに取り組まれている場合は応用につながる機会になることを目指しております。
※住宅確保要配慮者:法令(「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」と国土交通省令で「住宅確保要配慮者」として定められている考え方を指し、本プロジェクトにおいては「シングルペアレント」「外国籍の方」「高齢者」「LGBTQ」「障がい者」「生活保護受給者」の6属性を対象としています。
業界全体に「百人百通りの住まいとの出会いを、もっと豊かに。速く。日本中に。」のムーブメントを
今年も昨年に続き2回目の「百人百通りの住まい探し 100mo!」イベントを開催することができました。今回も多くの不動産会社、居住支援法人、自治体の皆さまにご来場およびオンライン視聴いただきました。住宅確保要配慮者の方々への居住支援に関わる賃貸業界の皆さまが、ご多忙の中にもかかわらずご参加いただけたことに心より感謝申し上げます。
少子高齢化が加速していく中で、住宅確保要配慮者の数は今後ますます増えていくことが予想されます。これまでも賃貸業界において、そうした方々のために何かできることがないかと業界の皆さまと共に模索し続けてきましたが、残念ながら満足度が高いお部屋探しの機会を提供できているとは言えないのが現状です。これは私たち『SUUMO』はもちろん、賃貸業界全体で共に向き合い、解決していくべき社会課題であると考えています。
われわれも社会の一員として、一人でも多くの方が安心して住まいと出会えるようにお手伝いをさせていただきたい。そんな思いで「100mo!」プロジェクトを立ち上げております。プロジェクトも4年目を迎え、賃貸業界全体で住宅確保要配慮者の方々に対する取り組みをさらに加速してまいります。
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