リクれぽ Vol.5:選考が進み始めたいま、学生にお伝えできること

『リクれぽ』は、リクルートキャリアの新卒領域に特化した活動レポートです。学生の皆さま(以下、学生)の意見や、就職活動での悩みなど「声」を明らかにしながら、当社サービスの実態をご報告。今後のお知らせも発信してまいります。

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『声』を聞く

5月1日時点の内定率は、現行の採用スケジュールとなった2017年度以降、初めて前年同月を下回りました。しかし、5月25日に全国で緊急事態宣言が解除された後は、少しずつ選考が進み、6月1日時点の内定率では、数字が戻りつつあります。徐々に選考が進み始めたことで、学生の不安や疑問も変化してきています。今の状況下で、学生は何を思うのでしょうか。声を紹介します。

学生の声:「採用状況、進行度合いを知りたい」「企業からの連絡がなくて不安」という声が多く聞かれます

  • 新型コロナウイルス禍で、企業からの連絡が圧倒的に遅かった。企業もすごいバタついていると思うけれど、返信が遅かったり、なかったりでどの程度まで待てばいいのか分からない。結果も返ってこない。問い合わせても「対応中なのでしばらくお待ちください」との状態が続き不安。
  • 選考延期の連絡以降音沙汰のない企業には自分からコンタクトを取るべきですか?
  • 企業からの連絡がない。何度か連絡してようやく結果を聞く状態が続いた。企業からの能動的な働きかけはない状態。どれくらい待つのが普通なのか分からない。
  • コロナ影響で経営が悪化している企業があると聞くので、採用予定人数が減り、内定取り消しが起こる可能性がないのか不安
  • 無理だと思うが各企業の採用の進行状況は知りたかった。(採用状況について変更はあるのかなど)
  • 結果が来ない場合も多かったし、時間が経過して忘れたころにくることも多かった。結果だけ送られてきても困ることもあった。
  • リアル説明会・面接とWeb説明会・面接がある場合は、リアル説明会に参加した方が印象はいいのだろうか...
  • 合説をあてにしていたので何をしたらいいのか分からない
  • 企業の方とオンラインで個別にお話できる機会を設けていただくことはできますか?
  • オンライン面接は自宅でするということもあって面接を始めるときにうまく気持ちを切り替えられません。どうすればよいですか。
  • オンライン面接での不安は、「熱量がしっかりと伝えられている」のか。対面だとマスク着用だけれども、オンラインだとマスクはいらない。どちらが望ましいのか分からない。
  • オンラインなので、面接の最初はアイスブレイクをしますが、それが⾧引いてしまい面接の時間が取れなくて焦ってしまったことがある。そのような場合はどうしたらいいのか。
  • 「コロナ就職氷河期」なるものは来ますか?来年は買い手市場になるのでしょうか?

新卒事業の現場から

『リクナビ2021』で、各企業の"現時点以降の"採用予定人数を開示

5月25日に、政府による緊急事態宣言は全国で解除されました。しかしながら、まだまだ先行きが不透明な就職活動の状況に、気をもむ学生は多いのではないでしょうか。

この状況下で企業には、例年以上に採用計画の透明化が求められています。学生からは、「採用計画の変更があるのか」「新型コロナウイルス感染症の影響で採用人数が減少したのではないか」「自分が選考を受けているこの企業は、採用枠がもうほとんど残っていないのではないか」といった、不安の声が目立つようになってきました。そこで『リクナビ2021』では、2021年度入社における"現時点以降の"採用予定人数の公開を、企業にお願いしています。学生は、新卒採用する意志のある企業と、その採用枠の規模感を知ることができます。できる限り情報の正確性を担保できるよう、「更新日」を必ず掲載しています。6月16日時点で、約1900社を超える企業が情報を公開(※企業数は変動いたします)。学生に、企業を選ぶ指標の一つとして、ご活用いただければと思います。

当社の新卒メディア事業部統括部⾧を務める大家純一はこの取り組みについて、「当社にも、新型コロナウイルス禍において、どの企業が積極的に採用活動をしているのか分からないという声をいただいていました。6月から徐々に、追加の説明会開催など、採用活動の再開による動きが活発化しています。今後の採用予定人数を表示するというこの取り組みは、サイト終了時まで継続して実施する予定です。今後も大学の皆さまや企業の皆さまと連携して学生の皆さまの支援を強化していきます。」と述べています。当社は、本件に限らず学生の不安な声に応えられるよう、秋採用の活性化に向けた取り組みの検討や、オンラインで安心して就職活動を行っていただけるような仕組み作りを引き続き推進していきます。

就職活動・新卒採用の現場から

緊急事態宣言解除後の、学生・企業の「現在地」は?
就職みらい研究所 所⾧ 増本 全

新型コロナウイルス感染症の影響で、全国規模の緊急事態宣言が発令された4月から5月にかけて、多くの企業が対面による採用活動を中断していました。その影響もあり、5月1日時点の内定率は45.7%と、例年を少し下回る結果となりました(※1)。Webでの選考は進んでいたものの、最終面接は対面で実施したいという企業の動きが色濃く反映された数字となりました。

5月25日に緊急事態宣言が解除された後は、感染予防策を最大限に講じた上で企業が対面での選考を再開し始めていましたが、6月1日時点の内定率は、56.9%と前年同月と比較すると13.4ポイントも低い数字となりました(※2)。昨年は5月から6月で内定率が約20ポイント増加していましたが、今年は例年と比べ採用選考プロセスが後ろ倒しになっており、企業の採用活動と学生の就職活動は6月・7月に佳境に入ると考えられます。

合同企業説明会は多くのエリアで中止が続いており、企業を探す直接接点の場は限られております。しかし、企業は採用HPや就職情報サイトでの情報発信で、あるいはWeb上での説明会や面接などの選考方法で、それぞれに従来よりも工夫を凝らし、一人でも多くの学生に魅力を伝え出会えるように取り組んでいます。また、選考の締め切りの延⾧や、通年採用に切り替える企業が出始め、産業界と大学のトップで構成される「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」では、今後「産学共同ジョブ・フェア」の開催を予定しています(※3)。ぜひ、この状況下でも足を止めることなく、一つでも多くの能動的なアクションを起こし、納得できる就職活動の実現に向けて活動してみてください。

※1 株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所「就職プロセス調査(2021年卒)」(5月1日時点)
※2 株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所「就職プロセス調査(2021年卒)」(6月1日時点)
※3 一般社団法人日本経済団体連合会「現在、就職活動をしている学生の皆さんへ」

お知らせ

学生の不安の声にアドバイスを!特設コンテンツに「声を聞く」コーナー開設

未だに収束の目途が立たない新型コロナウイルス感染症の影響下で、企業の採用活動も先行き不透明な状態です。その中で当社が提供できる今だからこそ役立つ情報を共有し、学生や企業が変化に対応できるよう特設コンテンツを立ち上げました。就職や新卒採用に関する情報はもちろん、転職やもっと広い「働く」に関する情報を順次、更新しています。

「声を聞く」
※特設コンテンツ「いま知ってほしい『働く』のこと」

正社員未経験の若者就職支援『就職Shop』が就職活動を進める学生に向けて求人紹介を開始

正社員未経験の若者就職支援サービスを展開する当社の『就職Shop』では、7月1日(水)より、就職活動を進める学生向けに求人をご紹介します。例年は、8月から当取り組みを開始しておりますが、今年は新型コロナウイルス禍において不安を感じる学生向けにひと月早く開始します。『就職Shop』では、中小企業を中心とした求人情報を広く保有しています。『就職Shop』の求人は書類での選考が免除されており、すぐに面接に進むことが可能。キャリアコーディネーターとの対話を通じて、人柄や企業との相性を実感しながら仕事探しをすることができます。ご相談ご希望の方は、『就職Shop』のHPより面談のご予約をお願いします(※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全ての面談をお電話にさせていただいております)。

『就職Shop』

就職活動真っただ中の学生からの不安の声と一緒に考えるコラム、「事例・データでひも解く 就職活動の不安やギモン」更新中(6月12日時点)

就職活動や就職に関するさまざまな情報が飛び交う中、学生の本当の「不安やギモン」を解消・解決できているのでしょうか。そこで、就職みらい研究所所⾧の増本と、『リクナビ就職エージェント』でアドバイザーを務める飯塚が学生に話を聞きながら、一緒に考えてみました。事例やデータから見える事実もぜひチェックしてみてください。

Vol.1「Web上で選考が進んでいくことが不安です」
Vol.2「志望動機、何を話せばいいの?ー前編ー」
Vol.3「志望動機、何を話せばいいの?ー後編ー」
Vol.4「Webで企業の雰囲気をつかむには?」

「新型コロナウイルス感染症に関する企業の取り組み」を企業に取材してまとめました(6月12日時点)

新型コロナウイルス感染症の影響で、企業と学生のコミュニケーションの在り方が大きく変化しています。対面で行われていた説明会や面接などがオンライン化し、時間的・金銭的な学生の負荷は軽減しました。一方、「話が伝わっていないのでは?」「面接の評価が低くなるのでは?」といった学生から不安の声が大きいのも事実です。そこで、すでに学生とのコミュニケーション手法の改革を実践している企業に利点や課題、学生へのメッセージを伺いました。ぜひご確認ください。

Vol.1 ファーストリテイリンググループ
Vol.2 小林製薬株式会社
Vol.3 パナソニック株式会社
Vol.4 株式会社カイタックホールディングス
Vol.5 亀田製菓株式会社

各企業の"現時点以降の"採用予定人数を開示しています

学生が企業の選考を受ける際の参考にできるよう、企業の今後の採用予定人数を公開しています。新型コロナウイルス禍において、採用活動スケジュールや計画の変更などに学生から不安の声が上がってきており、その不安に対して事実情報の開示をしています。各企業の採用の規模なども確認することができるので、ぜひご確認ください。

2週間以内に更新のあった企業の今後の採用予定人数を公開

「リクれぽ」バックナンバー

2020年4月24日

リクれぽ Vol.4:今年のインターンシップについて、いまお伝えできること

3月18日

リクれぽ Vol.3:就職活動は「オンライン化」するか。心構えは?

2月26日

リクれぽ Vol.2:今年の就職活動についてお伝えしたいこと

2月13日

リクれぽ Vol.1:これからの『リクナビ』が目指す姿

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