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胸・肩・三頭筋で勝負!観客も息を止めて見守る。<パラパワーリフティング>

2022年03月17日

下肢障がいのパラアスリートによるベンチプレスのパラスポーツ

パラパワーリフティングは、下肢に障がいのある選手によるベンチプレスの競技です。男女別、体重別に分かれて順位を競い、障がいの程度によるクラス分けはありません。

基本的なルールは、通常のベンチプレスと同じ。下肢障がいのある選手が参加する競技のため、全身が乗る特別なベンチプレス台を使用し、脚にベルトを巻いて台と固定した状態で行います。入場して台に乗り、脚にベルトを巻いてバーベルを持ち、開始の合図を待つ……。ここまでを2分以内で行わないと失格になるため、準備を行うコーチとの連携も大切になります。

試技の流れは、胸までバーを下ろして静止させ、その後左右バランスよくバーを押し上げて腕を伸ばし、主審の合図でバーを戻すというもの。少しでもバーが傾いたり、胸の上でしっかり静止できていなかったりすると、失格になってしまうシビアな競技でもあります。

世界の最重量クラスには、約300kgを持ち上げる選手もいるのだとか。これはほぼ同等の条件における通常のパワーリフティングの記録を超えるほどで、下半身の力を借りず胸・肩・三頭筋と腕力だけでバーベルを持ち上げる迫力は非常に見ごたえのあるものといえます。

鍛え抜かれた上半身に驚き!VR動画で緊迫感を味わう

VR動画では、年齢にとらわれず日々トレーニングに取り組む三浦 浩さんの様子を紹介。

400kgの物が倒れてきて脊髄を損傷してしまってから、「400kgに打ち勝てるスポーツ」としてパラパワーリフティングに目覚めたという三浦さん。いまでは3大会連続でパラリンピックに出場する、ベテランパラアスリートです。仕事柄全国を飛び回っていた三浦さんは、どこにでもジムがありトレーニングしやすく、日に日に体が変わるのがわかる面白さにひかれ、より一層パワーリフティングにのめり込んでいったのだとか。生涯現役を目標とし、2028年のパラリンピック出場や70歳を超えても競技ができる体づくりに励む姿に、見ているこちらも元気と勇気をもらえますね。

健康であれば何歳でも続けられるという競技者目線での魅力や、お客さんも一緒に息を止めて判定を待つドキドキ感などを語る三浦さん。実際にバーを上げる瞬間の緊迫感や、鍛え抜かれた上半身の筋肉をVR動画で体感してください。

パラパワーリフティング(Para Powerlifting)三浦 浩(HIROSHI MIURA)

観戦のポイント・パラパワーリフティングの魅力とは

三浦さんも語るように、大きな大会では映像や照明、音楽などで会場を演出します。そのエンターテイメント性の高さはパラスポーツの中でもめずらしく、パラパワーリフティングの魅力のひとつといえます。

また、通常のパワーリフティングと違う部分として、コーチが試技に付き添えるという点があります。選手とコーチの関係性もさまざまで、選手が集中しているときに静かに見守るコーチもいれば、逆に選手に発破をかけるように常に鼓舞するコーチも。試技が終わったあとに抱き合って成功を喜ぶ姿など、選手とコーチの関係性や絆の強さを感じられるのも観戦の醍醐味です。

実際の試技の時間はわずか3秒。しかし、その3秒に賭ける想いの熱さや心の強さ、そして積み重ねられたトレーニングの数々が、パラパワーリフティングをより魅力的にするポイントなのかもしれません。


【出演アスリート情報】 ※アスリート情報は、取材当時のものです。
三浦 浩(HIROSHI MIURA)
・ 所属:株式会社東京ビックサイト
・ 競技クラス:49㎏級
・ 主な戦績:2012年ロンドンパラリンピック出場(9位)、2016年リオデジャネイロパラリンピック出場(5位)


パラリングでは、パラスポーツの魅力を体感・理解していただくことを目的とした動画を無償提供しています。
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紙製VRスコープや動画アクセスへの二次元コード一覧チラシの提供も行っております。
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