パラスポーツでも変わらぬラリーが魅力の「パラバドミントン」
バドミントンといえば、瞬発力が試される動きに、スピーディーで激しいラリーを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。それは、パラバドミントンでも同様です。
障がいを考慮して一部ルールが変更されているものの、基本的に通常のバドミントンと同じラケット・シャトル・コート・ネットを使って競技を行います。
パラバドミントンには「車いすカテゴリー」と「立位カテゴリー」があり、そのなかでも障がいの種類や程度によって細分化されたクラスがあります。クラスによって使用するコートの広さを変えることで、障がいの程度に応じた激しいラリーが実現できるのです。
大会で行われるのは、男子、女子のシングルスと男子、女子、ミックスのダブルス。ダブルスの組み合わせは、クラスによって決められています。
いずれの試合も、長いラリーのなか、相手をどれだけ動かせるかが勝敗を握るカギになります。
VR動画でパラアスリートのテクニックをチェック
動画では、島田 務選手のプレーを紹介。車いすバドミントンをしている奥様に誘われ、15年ほど前に競技をはじめたという島田選手ですが、今ではコロンビア国際大会2016 ダブルスで優勝経験もあるトップアスリート。
車いすカテゴリーのシングルスの試合はコートの半分のみを使用するため、コート全面を使うよりも攻撃のテンポが上がり、ラリーは長くなります。コート半面という限られた空間のなかで車いすを操作するのには、高い俊敏性が求められるのだとか。
力強くシャトルを打ち返す島田選手のラケットさばきは、迫力満点。ほかの競技にはなかなかない前後への素早い動きや、速いシャトルをどう打ち返していくのかなどがおもしろいと語ります。
また、背面に思いっきり反って打つというのもパラバドミントンの魅力のひとつ。細かい動きにも大きい動きにも瞬発力が伴うため、コートから目が離せなくなりそうですね。
打つだけでなく、ラケットと車いすを同時に扱うことにもテクニックが求められるパラバドミントン。通常の試合とはひと味違う迫力が味わえます。
パラバドミントンのここに注目
パラバドミントンで使用する車いすは、競技専用のもの。ラケットを持ちながらでも漕げるハンドリムや、前後への激しい動きを考慮したハの字型につけられたタイヤ、体を反らして打つ動きに耐える転倒防止キャスターなど、さまざまな工夫が凝らされています。車いすバスケットボールに見られるようなバンパーはなく、その分軽くなるため、俊敏性の高い動きに対応できるのだそう。観戦の際は、普段の生活ではなかなかお目にかかれない特別な車いすの動きに注目するのもおもしろいでしょう。
立位カテゴリーでは、義足をつけてプレーする選手や、軽快なフットワークで魅せる上肢障がいの選手などさまざま。選手それぞれが自分の障がいに合わせて磨いたテクニックを存分に披露しています。
障がいの種類によって大きく変わるプレースタイルや、圧倒される激しいラリーをぜひ間近で体感してみてください。
【出演アスリート情報】 ※アスリート情報は、取材当時のものです。
島田 務(Tsutomu Shimada)
・ 所属:(一社)日本障がい者バドミントン連盟
・ 競技クラス:WH1
・ 主な戦績:世界選手権2015 ダブルス3位、コロンビア国際大会2016 ダブルス優勝
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