事業推進(飲食領域) 飲食Division
領域企画部
飲食領域企画グループ
佐竹 友梨香 Yurika Satake

自ら事業を動かし、真の課題をつかむことができる。
個を尊重するフラットな社風にも魅力を感じた。

どのような魅力と可能性を感じて、リクルートを選んだのでしょうか?

前職は公認会計士として監査法人に所属し、会計監査を行っていました。さまざまな事業会社の決算書類のチェックに関わり、数字にまつわるアドバイスや改善の提案をしていました。しかし、外部からでは本当の課題が見えづらく、しかも自分の提案が実際に実行されたのか、事業にどのような良い影響を与えることができたのかを見ることができません。「もっと深く踏み込みたいのに、それができない。このままでは、自分の提案が正解なのかを知ることもできない」というモヤモヤした思いを抱えるようになりました。そのため、自分の提案を実践し、その結果まで見届けることができる事業会社への転職を決意しました。

転職先では、ファイナンス職ではなく「今までの経験を活かしつつ、自ら事業を動かしていくポジション」に就きたいと考えました。数字をもとに事業戦略を設計していく事業企画職がイメージに合うだろう、と。
それに加えて、会社に求めた条件は、風通しの良いフラットな社風です。
もともとリクルートにはそのようなイメージを持っていましたが、面接でそれが確信に変わりました。リクルートの面接は、面接というより会話をしてお互いの理解を深めていく場という印象で、立場に関わらず個人の価値観を尊重しながら意見交換しようとしてくれていると感じたんです。「こういう人たちと一緒に働きたい。ここならきっと自分のイメージ通りに働けるだろう」と思いました。

リクルートのなかでは飲食事業を担当することになり、『ホットペッパーグルメ』に携われる点も魅力的でしたね。多くの人が日常的に利用しているサービスであり、私自身もよく利用していました。常日頃から思い浮かべる機会が多く社会的な認知度も高いサービスなので、世の中に与える影響力は大きく、その分やりがいも大きいと思いました。

中長期の戦略設計から実行フェーズまで携わる。
関係各所を巻き込み、PDCAを回していく。

仕事内容とミッションについて教えてください。

飲食領域で、商品の中長期計画策定から実行・振り返りまでを担当しています。商品は、販売促進商品と業務支援商品の二種類。『ホットペッパーグルメ』に掲載される販売促進商品には、固定課金型プランと従量課金型プランがあります。業務支援商品は、経営・店舗管理業務のDX化をサポートする商品です。

そのなかで手掛けるプロジェクトは、実にさまざま。例えば今は、販売促進商品の従量課金型プランで、プロダクト開発と関係各所の目線を合わせるための旗振り役を担っています。
このプランはコロナ禍のなか、苦しい状況にある飲食店の方々を支援するために立ち上げられたものであり、利用単価が非常に低いという特性があります。単価が低いなかでサービスを提供し続けるためには、人が介在したサポートがなくとも、顧客の満足度を維持する必要がある。そのためプロダクト自体の魅力を上げていくことが非常に重要視されており、その実現のためにも、これまで以上にプロダクト開発組織と密に連携を取っているんです。

全てのプロジェクトに共通するのは、ただ計画を策定するだけでなく、さまざまな角度から数字をモニタリングし、目標達成に満たない場合は迅速に打ち手の検討・推進を行い、常にPDCAを回し続けていることです。事業推進が中心となって状況を分析し、今後に向けて必要な打ち手を具体的に考えていくのです。私はもともとデータ分析を行うことを得意としていましたが、リクルートではそのデータをもとに誰の協力を得て、どのように実行していくのかまで自分で考え、関係各所と一緒に進めていくことが重要です。全員が納得できる形に落とし込む難易度は高いですが、その分一丸となった時の力は凄まじい。真の課題を発掘しながら、事業を動かしていく面白さを感じています。

コロナ禍の競合環境を分析し、戦略的なモニタリングを実行。
周囲を巻き込んでシェアを取り戻した!

これまでの経験の中で印象に残っているエピソードを教えてください。

入社3年目の時、競争環境のモニタリングをもとに、『ホットペッパーグルメ』の掲載店舗件数を拡大させたプロジェクトが印象深いですね。当時、コロナ禍の影響で飲食業界を取り巻く環境が大きく変化し、掲載店舗数においてシェアを下げてしまう状況に陥りました。掲載店舗数が減れば、『ホットペッパーグルメ』を利用して飲食店を探すユーザーも減ってしまいます。掲載店舗に送客できる機会が減れば、ユーザーと店舗をマッチングさせ、クライアントの売上創出に貢献することもできなくなる。このままでは悪循環につながっていく可能性があったため、早急に打ち手の検討に取り掛かりました。

まず、全国の競合状況を分析した上で、エリアごとにセグメント分けを行い、それぞれの課題をもとに戦略テーマを設定。営業部隊の動き方やモニタリング方法などを検討していきました。前職の経験から、数字をもとにした分析や戦略設計をすることは比較的得意なので、ここまではスムーズに進められました。

私にとって大きなチャレンジポイントとなったのは、ここからの、営業部隊を巻き込み、動かしていくところでしたね。 当初、毎月実施していたモニタリング会議の場で営業部長に理解を深めていただき、ワンチームとなって営業組織を動かしていきたいと考えていました。しかし、月に1回の短い会議では、プロジェクト全体の進捗共有だけで終わってしまい、課題感や施策の意義を伝えきれなかったんです。その状態で熱量高く「自分ごと化」してもらうのは難しいですよね。
そこで、もう一段ブレイクダウンした、セグメントごとの会議を別途設けたのです。
会議には営業部長のみでなく営業のグループマネージャーにも参加をお願いし、詳細な定量分析や定性情報を共有しながら、打ち手の方向性を一緒に検討する場としました。

とはいえ、新しい会議体のため、最初のうちはあまり意見も交わされない状態でした。「会議参加者全員のプロジェクトへの理解を深め、熱量を上げていく必要がある」と考え、全体会議以外に、参加者の方々と個別会議も実施することに。さらにコミュニケーションの機会を増やすことで、より興味を持ってもらえる工夫をしていきました。そして、全ての会議の中でプロジェクトの意義を繰り返し発信し、「今、やるべきことなのだ」と伝え続けていきました。

こうした努力が実を結んだためか、営業組織の方々も意欲的に意見を出してくれるようになり、「事業推進から依頼されたこと」ではなく「自分もチームの一員として、一緒に決めたこと」として、同じ熱量を持って一緒に進めていく空気に変化していきました。もちろん、私ひとりだけの力で皆を動かすことができたわけではありません。私の上司はもちろん、さらにその上の役職者や他部署のメンバーも、さまざまな場面でこのプロジェクトの意義を伝え続けてくれたのです。さまざまな人の協力を得たおかげで、部署を越えて全体の熱量を高めることができ、プロジェクトを実現できました。

このプロジェクトをスタートした1年後、掲載店舗件数は競合他社を大幅に上回る結果を出し、2年後には一部を除いたほぼ全てのエリアでシェアを上げることに成功。多くのユーザーやクライアントに価値を感じてもらえたのだ、ととても嬉しかったですね。もちろんシェアを上げることがゴールではないので、現状に満足せずどんどん新しい目標を設定して、飲食業界の進化を加速させていきたいです。

周囲から知見を吸収し、腹落ちした戦略を実行。
変化の激しい飲食業界ならではの多様な課題に向き合える。

仕事のやりがいについて教えてください。

「絶対にやるべきだ」と腹落ちした戦略を推進した結果、成果が出た時はやりがいを感じますね。ベースとなる計画や戦略をどう設計するのかは自分次第ですし、それを軸に周囲を巻き込みながら、自分自身も確信を深めていくことができます。
設計だけを担当しても、実行フェーズまで入り込まなくては、その後の動きが分かりません。自分の考えが当たった時にはその一つひとつが成功体験として自信を与えてくれますし、また次により良くする道筋が見えてきます。まさに入社前にやりたかったことを実現できていると感じますね。

また、強い営業部隊やプロダクト開発部隊と一緒に戦略を推進していることにもやりがいを感じます。日頃見ているものや接している人が違うため違う切り口のアドバイスをもらうことも多く、非常に助けになっています。いろんな人に相談ができ、その会話から次の展開につながっていくことも面白い!私も自分の強みを活かせるシーンがあれば、どんどん染み出していきます。多様な強みを持つ人たちと協力しながら働けることも、リクルートならではの醍醐味だと思っています。

一方、飲食事業ならではのやりがいもあります。コロナ禍の影響で飲食業界のあり方やユーザーの行動など、さまざまな面で変化していますし、そもそも飲食店経営は参入しやすい一方、流行の移り変わりも激しい。そのため、多岐に渡る情報をキャッチアップしながら、多様な課題に向き合い続ける必要があります。難しさもありますが、課題を一つひとつ解決していくことで、変わり続ける飲食業界の進化に寄与する達成感を味わうことができていますね。

ボトムアップで自分の提案を実現していける風土が魅力。
スケールの大きいチャレンジをして、飲食業界を進化させたい。

リクルートで働く魅力と、今後の目標について教えてください。

自分の意見や考えを発信して、ボトムアップで実現していけることが大きな魅力だと感じます。その背景には「成功しても失敗しても、次につなげていけばいい」という考え方があり、チャレンジを後押ししてくれる風土があります。
以前は正直、どこまでが自分の範囲か分からず、踏み込むほどに手に負えなくなるような感覚もありました。けれど、決められた範囲の業務を遂行するだけでは、さらにその先にある課題を発見することはできませんし、よりプラスになるための模索も新たな挑戦もできないと感じます。
「今回の失敗を活かして、次のやり方を考えよう」という考え方があるおかげで、失敗することへの不安にとらわれることなく「自分の意思を持って進めていけばいいんだ」と思えるようになれたし、「自らその先に踏み込んでこそ、新しい価値を創造できるのだ」と思えるようになりましたね。課題解決に向かうためのスピード感も身に付き、大きく成長できたと思います。

また、事業規模の大きさも魅力的ですね。何万件もの飲食店のために役立つ戦略を考えることができますし、営業組織も全国にあり、彼らを動かしていくスケールの大きさを味わえます。何より、リクルートのサービスは社会的認知度が高く、身近な人も利用しているので、仕事を通じて社会に影響を与えていける面白さを実感できます。

今後も、飲食店とユーザーをマッチングさせる戦略を策定し、飲食店への集客や売上創出に貢献していきたいと思います。また、経営・店舗管理業務のDX化をサポートしていくことも目指します。飲食業界には個人経営や小規模展開をしている店舗も多く、DXどころかネット集客にもなじみのない方々がたくさんいらっしゃいます。私たちの支援で飲食業界のDX化を少しでも進化させていくことができれば、飲食業界で働きたいという人も増え、業界全体を活性化できるのではないかと考えています。
飲食業界に新たな変革をもたらす価値の創出を目指しつつ、まずは飲食店経営における足元の不安を解消し、より本業に注力できる状態を実現していこうと思います。将来的には、事業推進で積み重ねた経験と公認会計士の知見を活かし、「事業×ファイナンス領域」など、新たな活躍と貢献ができるフィールドを生み出すチャレンジもしていきたいですね。

記載内容は取材当時のものです。

おすすめのインタビュー記事

to top