大きな期待を胸に成長機会を求め、リクルートに中途入社した従業員にインタビュー。多くの人がぶつかるかもしれない転職後の壁とどう向き合ったのか聞きました。

ようやく巡り会えた理想の仕事で、成果を出せない不安にさいなまれる

約3年半、人材・広告企業の営業を経験した後、2021年2月、リクルートに中途入社した千葉 錬。現在、札幌で人材領域の営業として、『リクナビNEXT』や『Airワーク 採用管理』といった商品を中心に社員領域の採用支援に取り組み、急成長を遂げている。そんな千葉だが、リクルートに転職後の半年間、とにかく焦っていたという。

「最初の配属はアルバイト・パート領域の営業で、試行錯誤しながらも成長実感がありました。ところが、3ヶ月目から社員領域に異動した途端、仕事に全くついていけなくなったのです。引き継いだお客様との商談、原稿発注、求人掲載中のフォローなど全ての工程がこれまでの仕事と大きく異なり、なかなか手応えを得られず、どう動けばいいか分からなくなってしまって…。でも、目標数字は気になる。日に何度もパソコンで営業成績表を開き、目標達成までどれだけ数字が足りないかを見ては、不安に駆られていました。一人ひとりの人生に深く関わる営業を経験したい。主体的に働く人たちが多い環境のなかで、自分も大きく成長したい。そんな期待を胸にリクルートに転職し、ようやく巡り会えた理想の仕事だと思っていたにも関わらず何もできず、ここにも居場所がないのかもしれないと思うとただただショックで…。悲劇の時を迎えたような気分でした」

先輩が声をかけてくれて始まった1on1ミーティング

この頃、クライアントを訪問した後、オフィスに帰りづらく公園のベンチに腰かけ、売れない理由ばかりを考えていたという。

「営業目標を達成できないため肩身が狭く、自分から周りに相談することもできませんでした。そんな時、日頃から心配してくれていた先輩からの声がけで、毎日ミーティングの場を持てるようになったのです。自分の行動スケジュールや商談内容も含め、頑張る方向性や頑張り方を一緒に見直していきました。先輩は、私のありたい姿を引き出しながら、営業として取るべき一つひとつの行動とそのタイミングを丁寧に教えてくれたのです。目指す方向性をしっかり理解した上で先輩のやり方を真似ると、次の四半期から結果が出るようになりました」

焦りは、何かを成し遂げたいという意欲の表れ

先輩とともに、逃げずに自分と向き合った千葉だが、今、転職した当時をこう振り返る。

「目標達成は大切ですが、当時の自分は、数字にとらわれすぎていました。そこに自分を採用してくれたリクルートに1日も早く恩返ししたい気持ちと、営業経験があるというプライドがかけ合わさり、焦りに拍車をかけていたのだと思います。焦りは、理想と現実にギャップがあるから生まれるもので、何かを成し遂げたいという意欲の表れ。大事なものだし、悪いことじゃない。でも、そのギャップが埋められず焦っているわけで、そこを自分ひとりで解決するのはやっぱり難しい。私は、周りの助けを借りながら自分の行動や考えを内省することで、閉じこもった思考から抜け出し、進むべき道を見出すことができました。今は、自分が売れない理由ではなく、どうすればクライアントの皆さんからご期待いただけるかを必死に考えています」

リクルートに転職して丸３年。チームメンバーから「千葉さんのようになりたい」と思われるような憧れの存在になりたいと語る千葉には、先輩からかけられた忘れられない言葉があるという。その言葉に救われ、前だけを向いて進めるようになった。

「錬ならできると信じているから」