働きやすさを整え、働きがいを取り戻したワーママのエピソード

働きやすさを整え、働きがいを取り戻したワーママのエピソード

「仕事を続けたいって聞こえるよ」。職場復帰後、初めて自分から相談し価値発揮の仕方を変えた日

リクルートの求人メディア事業のパートナーユニットで、スタッフ職の年間表彰の受賞経験もある小松美穂。今もフルタイムで仕事を続けられているのは、育児休業(以下育休)からの職場復帰後に周囲の人に助けを求め、自分の仕事の価値を見つめ直したからだそう。

リクルートグループ報『かもめ』2023年3月号「あの日、あの時。」からの再編集記事です/敬称略

全力で仕事をしたいと入社。出産後に始まる葛藤

「若いうちに全力で仕事がしてみたい」。そう希望し紹介されたのがリクルートでした。営業アシスタントを経験した後、リクルートの求人メディアの営業などを代行いただいているパートナー企業約140社への支払管理や契約業務を担当。ミスが許されない仕事だけに重圧も相当なものでしたが、厳しくも愛のある先輩や、苦楽をともにできる同僚に恵まれ充実した日々でした。自ら手を挙げてパートナー各社が実施している若手育成プロジェクトに携わったことも。読者である求職者と仕事の出会いが数多く生まれるのは、パートナーさんがいればこそ。直接顔を見たことで、彼らがリスクなくスムーズに働ける環境を整えたいと、やりがいも増しました。

プライベートでは20代の終わりに子どもを授かり、仕事と子育ての両立が始まります。ところが、育休復帰後の生活は想像以上に悩みが尽きないものでした。今までのように仕事ができず、価値が出せない。頑張ろうと残業すると、保育園のお迎えが遅くなり家族にしわ寄せがいく。職場にも保育園にも謝ってばかりで、自分がいる価値が感じられない時期が半年以上続き、「自分はお荷物だ」とすっかり自信を失いました。ある日、夫に「周りに迷惑をかけるし、仕事を辞めたほうがいいんじゃないかと思っている」と相談。すると、夫は「仕事を続けたいって聞こえるよ」と。そう言われて初めて自分の「働き続けたい」気持ちを認められました。時を同じくして、子どもがやりたいことを途中であきらめそうになっている場面にも遭遇。その姿に、何も行動を起こさず好きな仕事を辞めようとしている自分自身が重なり、このままではいけないと感じました。

相談しないと始まらない。価値発揮の仕方を変えよう

そこで私は上司への相談を決意。人に頼らないスタイルだった今までの自分では考えられないことですが、「お時間いいですか?」と一歩踏み出し、現状を説明するところから始めました。普段と違い思いつめた様子の私を、上司は驚きつつも受け止めてくれました。相談の末、上司は仕事の種類を変えることを提案してくださり、突破口が開かれたんです。今まで、依頼された仕事を数多く、守備範囲広くやりきることこそが、秀でたスキルがない自分の価値だと考えていました。ですが、狭くても深く、自分の強みが活かせる仕事で価値発揮をしていく道もある。相談を通してそう気づけたことで、契約の分野では誰よりも詳しくあろう、パートナーさんの視点を忘れず考え抜こうと以前よりも心がけるように。仕事のスタイルも変わり、時間がネックで価値が出せない悩みも減少。アサインされたいくつかのプロジェクトでは、表彰もいただきました。

3年で辞めようと思っていたリクルート。今もこうして働き続けられるのは、私の家庭の都合も親身に受け止め、仕事のモードチェンジを柔軟に受け入れてくれた周囲の皆さんのおかげです。周りの方たちに頼ってもらった時にはできる限り応えようと心がけてこれたのは、自分がつらい時期にそうやって助けてもらったから。育ててくれた先輩や、どん底を支えてくださった方々への恩返しのため、先人が築いたこの事業を、良い形で未来につなぎたい。“バックオフィスは最後の砦”を皆との合言葉に、ベストを尽くしていきたいと思います。

プロフィール/敬称略

※プロフィールは取材当時のものです

小松美穂(こまつ・みほ)
リクルート HRパートナーユニット アライアンスマネジメント部 契約マネジメントグループ

2003年リクルートHRマーケティング(現リクルート)に入社。営業アシスタントを1年半経験後、代理店統括部(現部署)に異動。以降一貫して、パートナー各社との契約などパ―トナーマネジメントの基盤を支える業務に従事。小1と小4男子の母

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