働き方改革、リモートワーク…10年で変わった営業の私の働き方
リクルートの飲食領域で、主にリモートで営業を行う組織のリーダーとして活躍する長谷川紗里奈は、いわゆる“出戻り”従業員だ。
2014年に入社し、2017年に退職するも2019年に派遣社員として就業。コロナ禍の2021年に正社員として再入社し、営業に復帰した経歴を持つ。長谷川がリクルートで働き始めてからの10年は、リクルートのなかでも働き方の変化が大きい10年だった。他社も経験しながらリクルートに戻って来た長谷川に、リクルートでの働き方の変化をどんなふうに捉えているのか話を聞いた。
猛烈に働いていた入社当時からの変化
「社会人3年目。当時はアパレル会社で働いていて、お客様を“待つ”のが基本。その状況にもどかしさを感じ、自分からお客様のところへ向かいたいとリクルートに転職し、飲食広島グループに配属されました。」
広島グループでは、『ホットペッパーグルメ』の営業として多数の飲食店を訪問する日々。入社した2014年当時は自身も周囲も猛烈に働いていたというが、徐々に変化が表れたという。
「私は、クライアントと自己成長のために残業することもいとわず働く営業でした。ところが、2016年から働き方改革プロジェクトが始まり、社内の雰囲気が一変。より生産性の高い働き方にシフトするなかで、ワーキングマザーでもある直属のリーダーがまさにそれを実践していました。それを間近で見て、今後ライフステージが変わったとしても、工夫次第で家庭と仕事はより充実させられると思えるようになりました。
育児の有無に関わらず、生産性の高い働き方ができれば、最強の営業になれるのではないか。そんな思いを持ちながら私も第一子を出産。その後、元々3年を上限とする有期契約社員として入社したため契約満了が近付き、一度退職を決めました。」
別会社を経て湧いてきた、「またリクルートへ」という思い
リクルート退職後はしばらく子育てに専念した後、別会社も経験。2年弱働いていたが、夫の転勤に伴い、人生で初めて上京することになったという。
「夫とともに東京へ来たことで、再び就職活動を行うことに。その際、自分のなかに“またリクルートで挑戦したいな”という思いがあることに気づいて…。派遣社員という形で、再びリクルートへ。『ホットペッパーグルメ』のサポートスタッフとして働き始めました。」
派遣社員として働くなかで、リクルートの働き方がさらに変化していることに気づいたという。
「子育てと仕事など、何かと仕事を上手く両立しながら働く方がとても増えていることに驚きました。働き方改革が奏功したのだろうなと思いつつ、以前リクルートで働いていた時にも感じていた、育児の有無に関わらず、生産性の高い働き方ができれば、最強の営業になれるのではないかという思いがさらに大きくなっていきました。」
リモートワークという働き方から得た発見
そんな折、コロナ禍に突入。リモートワークを余儀なくされたが、長谷川はリモートワークという働き方に大きな発見があったという。
「最初は、リアルで会うことなく、クライアントの皆さんと良い関係性を作るのは絶対に無理だという先入観がありました。でも、チャレンジしてみると、先方の希望に応じた手段や頻度で、チャットや電話を活用した小まめな対話を重ねて信頼関係を築き、店舗運営をご支援することができたのです。
当初、『私たち飲食店はどんな時もリアルで働いているのにあなたたちはオンラインで済ませるの?』というご意見をいただいたこともありました。ですが、丁寧なコミュニケーションを重ねるうちに、来店に対して身構える必要性や時間のロスが減ること、資料の見やすさなどオンライン打ち合わせの良さを感じてくださるようになり、『コロナ禍が落ち着いてもこのままでいいよ』とおっしゃってくださるように。リモートでも心の通った営業が可能だと実感できたことは、私にとって自信になりました。」
“人と働く”を大事にしたい
この経験もあり、子育てとの両立に自信が持てた長谷川は、さらにリモートという働き方の可能性を探っていきたいと正社員として営業に復帰することに。現在は主にリモートで営業を行う組織のリーダーとして活躍している。効率良い働き方を編み出す上で大事にしていることは何なのだろうか?
「“人と働く”ということを大事にしています。子育てと両立している今、自分ひとりだけでは、猛烈に働いていた独身時代のパフォーマンスは正直出せないなと思っています。ですが時間を始めとした制約があることは子育て中の方に限ったことではなく、働く皆に共通すること。限られた時間でいかに生産性を高めるかを考えた時に、ひとりでやりきろうとするのではなくて、お互いの強みを活かしながら進めたほうが早く進むし、成果も上がると思うんです。
これは広島時代に、先輩や上司が私の強みを伸ばして、苦手なことは引き受けながら私の成長を助けてくれたからこそ気づけたこと。リーダーとなった今、私もお互いに尊重し合い、支え合える組織が作れるように動いています。
今は出社も月に数回ですが、オンラインでも密にコミュニケーションを取り合い、支え合える雰囲気づくりを意識しています。自分の状況は全て開示し、分からないことはプライドなんて持たずにすぐに皆に聞く。自分から積極的にそういう姿勢を見せることで、より働きやすいチームになってきているなという実感があります。」
2014年の初入社から10年。働き方が大きく変わっても、変わらないものもあるのだろうか?
「個の可能性に賭け、お互いに高め合いながら新しい価値を作っていこうとする姿勢や、そこで働く人たちの思いは変わっていないと思います。私は子育てをしていても、リモートワークという働き方でも、新しい成果を出していきたいという思いを持っていて、それに周囲が期待してくれたからこそ、今があると思っています。これからも、知らない情報や観点、新しい視点をくれる上司や同僚、メンバーの皆から刺激や学びを得ながら、挑戦し続けられる環境で働き続けたい。それを叶えてくれるリクルートで、新しい自分に出会えることにワクワクしながら、働いていきたいです。」
プロフィール/敬称略
※プロフィールは取材当時のものです
- 長谷川紗里奈(はせがわ・さりな)
- 株式会社リクルート 飲食Division 営業1部 エリアマーケティンググループ
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アパレル会社を経て、2014年リクルートライフスタイル(現・リクルート)の飲食領域に契約社員として入社。飲食広島グループに配属される。2017年9月に契約満了にて退職。夫の転勤で東京へ。2019年10月から派遣社員としてリクルートライフスタイルに就業。2021年10月から正社員として再入社し、法人・個人店の営業として東京エリアのクライアントを担当。2023年から現部署。主にリモートで営業を行う組織のリーダーに