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人材育成・成長支援さまざまな機会に出会い、挑戦し成長する

Concept 社内外のさまざまな機会に出会い挑戦することで、自身の可能性を広げ成長していく

リクルートは「Follow Your Heart」をビジョンとして、一人ひとりが自分の好奇心や情熱に従い、自分らしい選択をし、本当に大切なことに夢中になれる社会の実現を目指してきました。だからこそ、私たち自身がその先駆けとなり、体現できる環境づくりに取り組んでいます。従業員は、自らの好奇心や強みの発掘によって自己理解を深め、自律的に機会を創りだす。会社は、従業員の可能性に期待した成長機会と、職務に見合った報酬を支払う。従業員と会社それぞれの両輪を回し続けることで、一人ひとりの更なる成長に繋がり、社会に価値を還元できると信じています。

研修と等級の仕組みの土台となる制度があり、その上で自己理解の仕組み(Self Understanding)と自己決定の仕組みが(Self Decision Making)繰り返されていくイメージを示す。

自己理解の仕組み

日常の仕事を通して好奇心と強みが発掘できるように、対話とフィードバックを大切にしています。周囲のフィードバックを受けて自分一人では気づけなかった強みに気づき、対話を通じて自身が本当に大切にしていることの自己理解が深まるような仕組みやサポートツールを展開しています。

Will-Can-Mustシート

一人ひとりの個性を生かし、やりたいことを目標に結び付けるため、本人が実現したいこと(Will)、生かしたい強みや克服したい課題(Can)、業務目標や能力開発につながるミッション(Must)の項目からなる目標管理シートを用いて、半年ごとに運用しています。それぞれの項目について、本人と上司が擦り合わせを行い、本人が情熱を持って主体的に取り組めるような配置・ミッションを設定します。

Will-Can-Mustシートのイメージ
Will-Can-Mustシートに記載する項目例 Will:今の仕事で実現したいこと/将来挑戦してみたいこと Can:強み/課題の見立て、チームへどのように貢献するか。能力開発のための具体的な行動 Must:組織において担うミッショングレードに応じた組織役割行動や期待役割、具体的な業務のテーマとそのプロセス、達成基準

Will-Can-Mustシートの上司と本人の擦り合わせステップ

  1. Will-Can-Must設定面談(4月上旬~/10月上旬~)
    対話を通じて、Will-Can-Mustの記載内容のすり合わせを行う

    1on1 ミーティング(定例・よもやま)

  2. 中間面談(7月上旬~/1月上旬~)
    期中に振り返りを実施し、柔軟に修正を行う

    1on1 ミーティング(定例・よもやま)

  3. 振り返り面談(9月上旬~/3月上旬~)
    半期成果および能力開発テーマの振り返りと、次の半期のテーマの方向性を対話を通じて決める

人材開発委員会

直属の上司だけでなく、他の組織長を交え、組織を挙げて、従業員一人ひとりの育成方針を検討する場が「人材開発委員会」です。Will-Can-Mustシートにまとめられた、本人の意志(Will)と強みや課題(Can)に対して、どのような仕事やポストが適切かを半年ごとに、人材開発委員会の場で議論して決めていきます。直属の上司だけでなく、他の組織長を交え、組織を挙げて、従業員一人ひとりの育成方針を検討する場が「人材開発委員会」です。

人材開発委員会のステップ 0.事前準備:育成計画の準備(中長期の育成計画、Will-Can-Mustシート) 1.人材開発委員会にて、振り返りと目指すべき状態共有(前回の育成議論の振り返り、本人Will、今後の希望の確認) 2.人材開発委員会にて、現状の見立てを複眼で深める(強みと課題を組織長間で複眼議論) 3.人材開発委員会にて、育成計画を全体ですり合わせる(育成ゴール、育成ステップ、翌期の能力開発テーマをすりあわせる) 4.実施後に本人に議論内容を共有(議論内容を本人へフィードバック)
対象人数

15,848

  • 2024年3月末時点

アップワードサーベイ

全マネジャーが半年ごと、自身のマネジメントの自己点検を行うために実施される、メンバーからのフィードバックを受ける施策です。
マネジャーの関わり・支援行動を3つの支援「ミッション遂行支援(=仕事への支援)」「内省・自己理解支援(=経験から内省を促す支援)」「コンディショニング支援(=不安や悩みの軽減・解消の支援)」と基本姿勢「一人ひとりの個を尊重する関わり(=バイアス自覚・対処、インクルージョン)」として設計・その状態を可視化し、結果を基に振り返り、メンバーマネジメントの向上を目指す後押しをしています。
また、多くのマネジャーが結果を基に上司と対話をし、意見やアドバイスを踏まえて具体的なアクションプランを策定しています。

サーベイ後の個人振り返り実施率

92%

メンバー回答率

96%

サーベイ後の上司との対話 実施率

70%

  • 2024年3月末時点

よもやま/1on1

リクルートには、上司との定期的な1on1の他にも、とりとめなく気軽に雑談しあえる“よもやま”の文化があります。まだ自分でもうまく言語化できていない状態でも、他者と対話することで、新しい発見に繋がったり、本当に大切にしたい好奇心・情熱に気付くきっかけになります。

  • 「年間約300時間」は、人材開発委員会等よもやま以外も含めた総育成投下時間
組織長1人当たり育成投下時間

300時間/年間

  • 2022年時点制度の理論値

Co-AL Partnerによるキャリア支援

コーチング技術やリクルート独自の「人物理解」「育成デザイン」技術を習得した「Co-AL Partner*(コアルパートナー)」が、2人1組でメンバーとのコーチングセッションを行います。直属の上司とは異なる視点から、これまでのキャリアや「どのような時にエネルギーが湧いてくるのか」などを振り返り、その人らしい資質を深く捉えた上で、目指したい「自分らしいゴール」を描くことを支援。受講メンバーにとっては、日々の仕事という視点から少し離れて、自分自身を俯瞰したり、業務では発露されていない潜在的な部分も含めたありのままの自分を、深く捉え直したりする機会となっています。セッション後は、「Co-AL Partner」の2人と直属上司との3人で、多様な視点・観点からその人らしい成長の道筋をデザイン。人材開発員会での議論やWill-Can-Mustに接続していきます。

  • *
    Co-AL Partner:「Co- Authentic Leadership Partner」
通常のキャリア構築支援では、直属の上司と従業員間で日々のマネジメントを通じた人物理解、所属組織のミッション、上司自身の経験や知見に基づいた育成計画と実践を行っていた。Co-AL Partner2人と上司によるキャリア構築支援では、従業員に対して直属の上司と、「Co-AL Partner」の計3人でキャリア構築支援、所属組織の垣根を超えた“複眼”での人物理解と育成計画策定を行う。直属の上司:複眼による「育成計画」の精度を高めて日常に落としこむ 1人目のCo-AL Partner(組織長や人事スタッフ):その人の深い特性を軸に、キャリア感を醸成 2人目のCo-AL Partner(組織長や人事スタッフ):成長機会のバリエーションをデザイン

関連リンク

自己決定の仕組み

一人ひとりの好奇心や強みが生かされるような、機会との接続を大切にしています。会社から期待を受けて任される機会に加えて、一人ひとりも自ら社内外で機会を創り出し、自身の成長と社会への価値創造に繋げていきます。

キャリア申告制度

自分が思い描くキャリア要望を、組織に表明できる制度です。面談を通じて自分の将来像や今後獲得したい経験や強化したい能力を整理し、将来のキャリア形成について、理解を深めることができます。日常接している上司以外との面談が可能となっているので、自身の今後のキャリアを描く際に得たい示唆を得ることができます。CO-EN MAPという社内ツールを使い、社内にどんな部署があるのか検索したり、各組織のミッション、仕事内容、在籍メンバーのキャリアなどの情報を閲覧することもできます。

キャリア申告制度とは、現在の仕事状況や今後のキャリアについて検討を深めて申告することができる制度。今後の挑戦に向けてアドバイスが欲しい場合は、「キャリア申告」を行い、面談を行う。この面談では直属でない上司と面談を行うため客観的・新しい視点で自分のキャリア感が深まる。この際、面談を行わずキャリア申告のみでもOK。面談内容やキャリア申告内容は人材開発委員会に共有される。
申告者数

1,494

面談実施数

1,013

面談満足度数

96%

新たな気づき・
発見につながった人の割合

95%

  • 2024年3月末時点

キャリアウェブ制度

社内の全事業の仕事をオンライン上でアップし、従業員が自由に応募し、異動できる制度を導入しています。応募者と各事業担当者が面接を実施し、双方の希望が合えば異動は成立。元部署の上司は拒否権を持ちません。この制度により、従業員一人ひとりの新しいキャリアへの挑戦を後押ししています。

キャリアウェブ制度のフローを示す図 各事業が求人票をアップし、従業員が自由に応募し、自らの意思によって異動できる制度。 新しい職種・領域に挑戦したい場合、次の流れに沿います。 1.エントリーシートの提出 2.面接(書類通過した場合) 3.合格 4.異動へ(直属の上司は拒否権無し)
募集ポジション数

329

エントリー数

643

マッチング数(=自主異動実現数)

185

  • 2024年3月末時点

関連リンク

兼務

リクルートでは、本人の適性やキャリアを考慮して、複数の職務を任せることがあります。異なる事業領域や職種を同時に担当することもあり、多様な経験が育まれる機会となっています。

副業・兼業

リクルートでは、兼業や起業されている方のダブルワークも可能です※。これにより、従業員一人ひとりは会社の外の機会を活用することで学ぶことが可能となり、同時に会社としても新たな価値創造につながる機会として捉えています。

  • 就業規則(競業禁止など)にのっとっている場合に限るため、入社後に申請いただき、承認が必要となります。
副業・兼業

1,404

  • 2024年3月末時点

関連リンク

研修と等級の仕組み

研修の仕組み(Off-JT)

従業員一人ひとりの「自律的な学びと気づき」を大切にしています。キャリアの節目をスムーズに乗り越えるためのサポートや、それぞれの好奇心の伸ばし方にフィットする多様な学習機会の提供によって、継続的な進化を後押ししていきます。

【全社横断施策】マネジメントの場合 役割転換支援:新任GM研修 自律的な学び支援:マネジメント支援研修、RBCオンライン メンバーの場合 役割転換支援:トランジション研修、リーダー研修、企画スタッフローテ研修、無期雇用社員登用研修 自律的な学び支援:RBCオンライン 入社者の場合 役割転換支援:新卒・キャリア採用入社者研修 自律的な学び支援:RBCオンライン 【各組織単位施策】(個別テーマ) マネジメント、メンバー、入社者共通:各組織単位で事業推進上の課題に応じたOff-JT施策

マネジメント研修

新任マネジャー向け研修プログラム、および新任も含めた全マネジャー向けの研修プログラムを展開しています。リクルートは、マネジャー自身が進化することが、人や組織の進化につながると考えています。メンバーの価値観や働き方の多様化が進みマネジメントの難易度が高まっています。進化には、これまで積み上げてきた経験やスキルだけに頼ることなく、「学び直し」続けていくことが求められます。

トランジション研修

役職や職種など、役割転換タイミングにおいて必要なスキル・スタンスの獲得を支援し、早期活躍の実現を後押しする研修施策です。役割の転換をキャリアの節目と捉え、意識や行動を変える必要性を認識するきっかけを早期に提供することで、個々人の新しい機会への適応を早め、次の機会の獲得へ向けた挑戦を後押ししています。

RBCオンライン

500コース以上の幅広いジャンルの学習機会(動画コンテンツ)を所属領域や役割・雇用形態問わず全従業員を対象に自主応募型で提供しています。全面的にオンライン化することで、時間や場所の制約にとらわれない学習機会の提供を実現しています。

  • RBC:Recruit Business Collegeの略

オンボーディング研修

新卒入社者に対しては、社会人へのトランジション、自己理解、内省など多岐にわたる研修プログラムを準備しています。人事が1年間、立ち上がりの伴走を行っています。また、キャリア採用入社者に関しても、リクルートのカルチャー理解を中心とした研修プログラムを実施しています。転職後、組織風土への戸惑いで足が止まることが生じないよう支援を行っています。新卒、キャリア採用共に、職場適応を促進するためのパルスサーベイを導入し、上司や人事が入社者のコンディションを把握しています。成長の後押し、躓きの回避に繋げられる仕組みも取り入れています。

ITブートキャンプ研修

学生時代のIT知識・経験だけではなく、本人の志向、特性に合わせた新卒入社者の配属を行っています。入社後、プロダクト開発、UIUXデザイン、Webマーケティングなどに携わることとなる新卒入社者に対して、プログラミング、データベース、WebマーケティングなどITを使ったビジネス推進を学ぶ「新人ブートキャンプ」を実施しており、未経験者であっても、一定水準のITビジネス知識理解を習得した上で、実務をスタートできる仕組みを作っています。また、一部の社内異動者、キャリア採用入社者に対しても、同様のIT基礎レベル向上の施策を準備しています。経験者に参画頂くだけではなく、積極的に社内で育てていく取り組みにも注力しています。

等級の仕組み

ミッショングレード制

年齢や入社年次、経験、性別に関わらず、任される職務に応じて等級(グレード)を決定する人事制度が「ミッショングレード制」です。

半年ごとに、個人の能力見立てに基づき、どのぐらいの成果を期待するかや、更なる成長に向けて任せたいかの期待値を定め、職務価値を設定します。担う職務の価値(期待成果)でグレードが決まるため、年次や経験にかかわらず、高い価値の職務を担う個人には高いミッショングレードが設定され、マネジメントだけではない、ハイプロフェッショナルラインなど多様なキャリアパスを選択できます。

これにより、スピーディーで柔軟な人材任用、常に一人ひとりが能力をいかんなく発揮できるような風土が、維持・促進されています。

ミッショングレード制を示す図。Aさんの評価(能力見立て+期待値)から期待値を設定し、能力値の低い職務1のミッショングレードAよりも、能力値の高い職務2のミッショングレードBをアサインするなど、期待値に合う職務をアサイン。ミッショングレードの能力値に応じた報酬XX万円が設定されます。

役職別 平均年齢・最年少年齢(2024年4月現在)

最年少年齢 平均年齢
執行役員相当 38歳 48歳
エグゼクティブ相当 31歳 44歳
部長相当 30歳 42歳
課長相当 27歳 39歳
全社員平均 - 33歳
  • 執行役員相当:株式会社リクルートにおいて、経営の意思決定に関与している者

年齢別の構成比率

ビジネスグロースコースで新卒入社する場合のキャリアパス例

ビジネスグロースコースでは、「顧客接点」「事業企画」「プロダクト企画・開発」「コーポレートスタッフ」より本人志向・適性を踏まえて、配属職種・領域を決定する。 配属後は、自らの意思で以下のような幅広いキャリアを選択することができる。専門分野に特化した業務を遂行するハイプロフェッショナル、組織・人財育成マネジメントを行うマネジメント職、事業責任者として戦略立案・推進を担当するPdM

報酬制度

報酬は、月例給与と賞与から成り立ちます。月例給与は当該半期のミッショングレードに基づき、賞与は年2回(6月・12月)支払われることがあり、その際はミッショングレードや会社業績・個人業績等に連動した金額を支給します。

報酬水準は、毎年外部機関の調査資料をもとに、世の中企業とリクルートを比較し、リクルートの水準がイコールorベターになるように決定しています。

Pay for Performanceの考え方に基づき、年齢や入社年次、経験、性別に関係なく、担う期待役割と成果の高低に応じた客観的な報酬の仕組みを推進しています。

報酬満足度

64%

期待成果報酬(月例給与)について 期待成果報酬(月例給与)には「基本給」と「グレード手当」がある。基本給とは、ミッショングレード(期待成果)に基づく固定給のこと。グレード手当とは、超過勤務手当に相当する固定手当のこと。賞与について 賞与には「固定賞与」「個人業績」「決算賞与」の3つがある。固定賞与とは、ミッショングレードごとの固定賞与のこと。個人業績とは、個人評価ごとの変動賞与のこと。決算賞与とは、年度末の業績が計画以上だった場合に支給される賞与のこと。
  • 報酬満足度:エンゲージメントサーベイ該当項目の肯定回答割合から算出(2024年3月末時点)
  • 決算賞与は、6月賞与のみ