コロナ禍をきっかけにICT(情報通信技術)の活用が大きく進む高校の教育現場ですが、学習面における成果を感じつつも、定量的にその効果を測れている学校はいまだ多くないのが現状です。
そこで、オンライン学習サービス『スタディサプリ』を提供するリクルートでは、サービスを積極的に活用いただいている高校の生徒1万人超の方を対象に、学習効果の検証を実施しました。そのナレッジを多くの学校に展開することで、先生の負担なく最適な学習サイクルを模索し、学力向上を支援することを目指しています。
今回の検証では、大きく二つのことが見えてきました。
一つ目は、「個別最適学習による学力向上の示唆」。これまでの学校教育では、クラス全員が同じ課題を同じペースで取り組むことが主流でしたが、『スタディサプリ』の単元別のつまずき把握に特化した「到達度テスト」により、生徒一人ひとりの現状の理解度・理解範囲を可視化することができました。その結果をもとに苦手分野を克服した上で次に進めるようになったことが、学力向上につながったと考えられます。
二つ目は、「進路に対する目的意識の有無と自学習慣の相関性を示唆」。先生の負担なく最適な学習サイクルを回していくために重要となるのが、生徒の自学の習慣化です。今回の分析で、自学習慣を身に付けるためには、何のために学ぶのかといった進路に対する目標意識を持っているかどうかが大きく影響することが分かりました。このことから、自学の習慣化には、進路指導等で自身の進路に向き合う時間も重要であると言えそうです。
進路に対する目的意識の度合いと自学習時間の分布(平日、休日)
<調査期間2021年4月~11月:リクルート調べ>
『スタディサプリ』では、今後も個別最適化学習や主体性教育による最適な学習サイクルの構築と学力向上を支援できるようサポートを続けてまいります。
詳しい調査内容や検証結果については、以下のサイトをご覧ください。