リクルートの結婚に関する調査・研究機関『リクルートブライダル総研』が2022年夏より新たにスタートしたのが、ブライダル業界従事者を対象とした学びのプラットフォーム「GOOD WEDDING COLLEGE（以下、GWC）」です。その立ち上げの背景や込められた思いをお伝えします。また、初開催となったブライダルマネジャー向け研修のプログラム内容や参加者の声についてもレポートします。

ブライダル従事者向け、学びのプラットフォームの設立背景

結婚情報サービス『ゼクシィ』を企画運営するリクルートでは、2010年よりマーケットの研究・発信を目的として『リクルートブライダル総研』 を設立。「いい結婚式が溢れる社会」の実現を目指して、マーケットの活性化や拡大、携わる方々への貢献、新たな価値ある情報発信、未来カスタマーへの啓蒙活動などを展開しています。

現在、ブライダル業界において大きな課題となっているのが、プランナー・スタッフの定着です。プランナーの離職を防ぐためにも重要となるのが、ブライダルマネジャーのミドルマネジメント力の向上です。会場支配人など、会場責任者や部門リーダーの総称であるブライダルマネジャーのスキル向上を支援させていただくことで、プランナーの離職を防止するとともに、式場の事業運営の健全化、カスタマーの多様化する結婚式ニーズに対応できる組織づくりの支援を目的として、GWCを設立しました。

GWCのサービスは、結婚・結婚式業界関係者限定で無料の会員登録が可能で、動画やセミナー・ワークショップを通じてスキルを向上していただく学びのプラットフォームとなっています。

コンテンツを無料にし、業界のために研修機会を提供

今回新たに、ブライダルマネジャー向けのマネジメントスキル向上のための研修プログラムを開講しました。 本ブライダルマネジャー向けの研修のこだわりは大きく3つです。

1つ目は、ブライダルマネジャーの「あるべき姿（役割定義）」や客観把握、自己研鑽、評価測定機会を提供すること。この実現にあたっては、長年、人材や組織の開発を行ってきたリクルート、並びに業界を深く研究してきた『リクルートブライダル総研』のノウハウを結集しています。

2つ目は、他社との交流が少ないという業界特性があることから、オンラインで他社とつながってディスカッションができるワークショップ形式とし、悩みの共有やありたい姿への気付きが得られる交流機会を作ること。

そして3つ目は、こうした学びの機会を“無料”で提供すること。お客さまやスタッフへの対応に多忙なブライダルマネジャーは、研修やブライダルならではのマネジメントスキルを学ぶ機会を持ちにくい現状があります。そんな中でもなるべくハードルを下げ、できるだけ多くの方に受講していただきたいと考え、GWCでは業界のために貢献していくという覚悟を持って取り組んでいることから、無料で研修機会の提供を決断しました。

さらに、ブライダルマネジャー向けには、自分のマネジメントタイプが分かる「ブライダルマネジャータイプ診断」を公開しており、自分の強みや弱み、伸ばすべきスキルの方向性を把握することができます。

また、プランナーなどの現場スタッフ向けには、動画を中心としたスキルアップの機会を提供。『リクルートブライダル総研』が開催している「いい結婚式」のプランニングコンテスト『GOOD WEDDING AWARD（GWA）』の発表動画をはじめ、調査やマーケットに関する解説、セミナーやオンラインワークショップの内容など、さまざまな動画が視聴できます。

新たな学びと気付きを得られる「マネジメント力強化セミナー」

2022年8月・9月に開催された「マネジメント力強化セミナー」は、ブライダルマネジャーの役割を認識し、それに必要な考え方・スタンスを身に付けることを目的に、３本のプログラムを実施。1回あたり約3時間半、定員は各30名で、オンライン開催となりました。

全ての回に設けられたワーク＆ディスカッションを通じた、他社マネジャーとの交流により、これまでになかった気付きや刺激を得られることが大きなポイント。実際に参加したブライダルマネジャーからは、「自身がマネジャー職に就いてから正解が分からないまま続けてきた。今日の研修で求められる役割やスキルが理解でき、やることが明確になった」、「社歴を重ねて後輩や部下が増えていく中で、自分自身の現状や状態を客観的に見る機会が減っていたため、非常に参考になった」、「これまでメンバーに感謝や評価をしてきたつもりだったが、動機付けが足りなかったことが自覚できた」といった気付ききや学びに関する声が上がっていました。

GWCでは、今後も業界全体のスキルアップ向上を目指して、動画アップやセミナー開催など、さまざまな取り組みを行ってまいります。