企業選びや働く環境選びの観点の一つとして注目が高まっている「働きがいのある会社」ランキング。米国の調査機関であるGPTW(Great Place to Work® Institute)が毎年米国『FORTUNE』誌を通じて発表しているランキングです。日本においては2020年11月からは新たに認定制度もスタート。働きがいに関するアンケート調査で一定水準に達した企業には、回答の約2カ月後に認定が付与されるというもので、エンゲージメント(社員の組織に対する思い入れ)の重要性を認識している多くの企業が参加しています。
「働きがい」への注目は自治体でも高まっており、広島県とリクルートが協働し、中小企業支援の一環として2021年度より「働きがい向上促進支援補助事業」をスタートしました。広島県ではもともと、働き方改革関連法施行(2019年から順次施行)前の2016年度から県内企業の働き方改革推進支援を実施してきた経緯があり、「働きやすさ」のみならず「働きがい」の向上を重視してきたことから、今回の取り組みにつながりました。
働きがい向上促進支援補助事業とは、具体的にはGPTWの「働きがいのある会社」調査に参加する費用と、アフターフォローセミナー受講費用の一部を県が補助するというもの。年に2回の募集があり、第1回(申請受付期間2021年5月10日〜6月18日)は参加企業17社が決定しました。
GPTWの調査は従業員の評価が反映されるため、自社の「働きがい」の現状を「見える化」するのは、企業にとっても「覚悟」が伴う決断となります。「働きがい」向上を本気で目指す企業の反応を受けて広島県では確かな手応えを感じています。今後は、広島県で実際に働きがい向上促進支援補助事業を受けて取り組んだ企業の事例もご紹介していく予定です。