働き続けるだけでは、仕事満足は高まらない
前回は、離職期間中の学び、再就職時の仕事と家庭の両立負担に着目して、再就職後の仕事満足との関わりをみた。これらの要因は、一部を除けば、再就職後の仕事満足と関わりを持っていなかった。それでは、再就職後、どんな形で働けば、再就職した女性が仕事満足を持ちやすくなるのだろうか。
再就職後すぐには満足感の高い仕事に就きにくくても、長く働いていけば、仕事満足を感じる仕事に就く確率が高まるかもしれない。そこで前回と同じ4つの仕事満足(「やりがい実感」「大切な仕事」「持ち味活用」「自分なりの働く見通し」)に関わる分析から、再就職後の年数についての結果を取り出したものが図表1だ。これによると、再就職後の年数は、「やりがい実感」「大切な仕事」「持ち味活用」と有意な関わりを持たず、「自分なりの働く見通し」に関しては、係数が小さいものの、有意にマイナスであった。長く働き続けるだけで、仕事満足を得やすくなるとは限らないようだ。