女性の活躍

小さな国家がイノベーション大国になれた理由――幸福度世界一、フィンランドの歩みから学ぶ

キャリア

2020年06月08日 転載元:Meet Recruit

小さな国家がイノベーション大国になれた理由――幸福度世界一、フィンランドの歩みから学ぶ

年齢や性別による格差が少なく、子育て支援が充実。ヨーロッパのシリコンバレーと呼ばれ、イノベーションが次々と生まれる...。北欧の小国フィンランドの歩みから、社会課題解決のヒントを探る

2018年から3年連続で国連が発表する幸福度ランキングで世界一に輝いた国、フィンランド。日本でも福祉国家として知られており、サウナやデザインなどのカルチャーも人気だ。また、ヨーロッパのシリコンバレーと呼ばれるほどスタートアップ企業の活躍も目覚ましく、北海道とほぼ同じ人口でありながらイノベーション大国としての一面も併せ持つ。

こうした事実から、漠然と良い国というイメージを持つ人は多いかもしれないが、なぜフィンランドは「手厚い公的サービスとイノベーションの国」になれたのだろうか。フィンランドが歩んできた道のりから社会課題解決のヒントを探るべく、駐日フィンランド大使館職員の堀内都喜子さんに話を訊いた。

国家が独立するための「手段」としてはじまった、女性の社会進出

――はじめに伺いたいのは、日本の社会課題でもある性別による格差についてです。日本は世界的に見てもジェンダーギャップが大きな国に位置づけられていますが、フィンランドは世界トップレベルの格差が少ない国として有名ですよね。格差解消が進んだのは何がきっかけなのでしょうか。

フィンランドにおける男女平等の原点とも言える出来事は、1906年のこと。世界で初めて女性に完全なる選挙権を与えたのが格差解消のはじまりと言われています。ただ、その背景にあるのは、国家として独立を目指していたからなんです。

フィンランドは、隣国のスウェーデンやロシアに占領されていた歴史があり、当時はロシア領。300万人ほどの人口だったフィンランドが独立するための力をつけるには、女性も巻き込まざるを得ない切実な事情があったんです。

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