外国人の活躍

過去10年で2.5倍に…急増する「外国人労働者」受け入れ再考の時 日本人の賃金との関係性 ~日本人の賃金のいまを探る~

お金ダイバーシティ

2023年07月12日 転載元:リクルート ワークス研究所

過去10年で2.5倍に…急増する「外国人労働者」受け入れ再考の時 日本人の賃金との関係性 ~日本人の賃金のいまを探る~

低・中所得者が増加している背景には、女性や高齢者の労働参加があることは、前回述べた。このほか、賃金の問題を考える上で「外国人労働者」の問題は言及しておかざるを得ないだろう。現在、日本では外国人労働者が大きく増え、2022年で182.3万人、労働者に占める割合は2.7%となっている。この外国人労働者の急増は、日本人の賃金にどのような影響を与えているのだろうか。

10年で4倍に 急速に増え続ける「外国人労働者」

厚生労働省「外国人雇用状況」では、外国人労働者の雇用状況を調べている。日本では法令に基づき、外国人労働者を雇う事業主はその在留資格などを確認した後ハローワークに届け出ることが義務付けられているのだ。同データは事業主に雇用される外国人労働者の届け出件数を集計したものになる。

データをみると、外国人労働者はここ10年ほどで急速に増加していることがわかる。2020年、2021年は新型コロナウイルスの感染拡大によってその人数は横ばい圏内で推移したが、足元では2022年で182.3万人、労働者に占める割合は2.7%と再び増加基調に転じている。

つまり、この10年超でその数は4倍近くになっており、急増といえる。また、この数字があらわしているのは雇用されている外国人の人数である。2022年時点で中長期在留者数は約300万人存在しており、非雇用者や事業者の申告漏れなども含めれば、多くの外国人が日本で働いていると推察される。

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