シニア雇用vol.2 採用・定着のポイントを知る~採用の知恵袋 2023年9月号
働くシニアの活躍が注目されていますが、弊社が行った調査ではシニア雇用に「積極的ではない」と回答した企業の割合は約7割で、この数字は2016年、2018年、2021年調査から大きく変化していません。前回の8月号では「なんとなく〇〇」というシニアへのイメージを払拭することについてお話ししました。今月は、固定的なイメージを払拭した上で、シニアを採用し定着・活躍してもらうためのポイントについてお伝えします。 「採用の知恵袋」では、企業から寄せられる質問に対して、調査研究の結果や企業・行政団体との取り組み事例をもとに回答します。今回はセンター長の宇佐川が答えます。
Q.最近、アルバイト・パートの募集をかけると、シニアからの応募が増えました。現在弊社にはシニア従業員がおらず、積極的に採用できずにいます。とはいっても少子高齢化が進んでいるので、継続的に人材を採用していくためには、シニアに向けた仕事づくりや短時間勤務の働き方などをつくっていくべきでしょうか。(九州エリア/IT関連業)
A.シニアだから特別な仕事を用意しないと、短時間勤務の仕事をつくらないと、と思いすぎていませんか。もちろん体力や健康状態に配慮することは必要ですが、年齢だけで判断せず、面接時や働く中ですり合わせていくことが大切です。また短時間勤務などの働き方は、シニアだけでなく、主婦・主夫や学生も求めています。柔軟性のある働き方を準備することは、シニアに限らず採用力の向上に繋がります。
8月号、9月号の2号に渡ってシニア雇用について考えます。8月号は「実態を知る」、9月号は「採用・定着のポイントを知る」をテーマにお届けします。※本記事内では、シニアを60歳以上と定義しています。