両立支援

介護離職(2020年4月版)―定点観測 日本の働き方

介護

2020年07月28日 転載元:リクルート ワークス研究所

介護離職(2020年4月版)―定点観測 日本の働き方

総務省「就業構造基本調査」によると、2017年に介護・看護を理由に離職した者(介護離職者数)は、9万9000人であり、過去1年間に前職を離職した者の1.8%(介護離職率)に相当する(図1)。2012年と比較すると、介護離職者数も介護離職率も大きく変化しておらず、政府目標※の達成は非常に厳しい状況にある。

リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」を用いて、介護をしている人の割合を算出すると、就業者は約5%(2017年5.1%、2018年4.8%)、そのうち雇用者は約4.5%(2017年4.6%、2018年4.4%)、非就業者は約6%(2017年6.3%、2018年6.5%)である(表1)。属性別では、女性、50〜60代で介護をしている割合が高い。

被介護者の内訳(2017年)をみると、就業者では親・義親が8割を占めている。男性の方が自分の親を介護している割合が高いのに対し、女性は配偶者の親や配偶者を介護している割合が高い。介護も女性の就業を妨げる一因となりえる。年代別では、親・義親を介護している割合は50代で最も高く9割にのぼる。配偶者を介護している割合は、70代以上で半数を超えている。少子高齢化が進むなか、70代以上の老老介護も増えていくと予想される。長く働き続けるためには、介護と仕事の両立はより一層重要になるだろう。

ピックアップ特集

この記事をシェアする

シェアする

この記事のURLとタイトルをコピーする

コピーする