デジタルネイティブ。モノよりコト。社会問題への関心が高い。起業家精神が旺盛...。激変する社会のなかで育ったZ世代のモバイルハウスの暮らしから、現代のビジネスパーソンに求められるスタンスを学ぶ
1990年中盤以降生まれの「Z世代」が、いよいよ社会で活躍をはじめている。彼らは、「スマートフォンが当たり前」「大災害による社会の混乱」「SNSで世界中と交流できる」など、まったく新しい環境で育っており、「社会課題への意識が高い」「学校・会社以外のコミュニティを持つ」「慣習に縛られず一直線に目的を目指す」といった傾向が強いそうだ。
今回話を聞いたのは、1996年生まれの村上大陸(むらかみ・りく)さん。複数の事業を展開したのち、SAMPO inc.を創業。モバイルハウス事業を展開し、 日本だけでなくシンガポールでもプロジェクトを進めている。
なぜ村上さんはモバイルハウス事業を展開するのか。その価値観の原点はどこなのか。Y世代インタビュアーの視点でZ世代の価値観を探った。
村で育った幼少期の経験がSAMPOの原点
――まず、SAMPOのモバイルハウス事業について教えてください。
SAMPOでは、軽トラの上に居住スペースMOC(Mobile Cell:モバイルセル)を載せ、モバイルハウス生活を提案しています。MOCは完成品の販売ではなく、買った人と一緒に自らの手でイチから作っていきます。
また、MOCが集う場所としてHOC(House Core:ハウスコア)というものも用意しています。ここは、MOCが集まる基地のような位置づけで、トイレや風呂などの生活に必要なインフラを利用できるようにしています。