総務省「労働力調査」をみると、2019年の60〜64歳の就業率は70.3%となり、8年連続で上昇し、2000年以降で最高水準となった。改正高年齢者雇用安定法※が施行された2006年以降、リーマンショックで就業率が低下した一時期を除き、上昇傾向にある。65〜69歳の就業率も同様に8年連続で上昇し、48.4%と高水準となっている。高齢者の就業率は順調に上昇しており、政府目標※を上回っている。
男女別に高齢者の就業率の推移をみてみると、性別を問わず高齢者の就業率が上昇していることがわかる。特に女性の就業率の向上が著しい。2000年と足元の2019年を比較すると、男性60〜64歳、男性65〜69歳、女性60〜64歳、女性65〜69歳の就業率はそれぞれ17.2%pt、10.3%pt、20.8%pt、13.5%pt上昇し、男性よりも女性の就業率の伸びが大きい。高齢者における男女の就労格差も、徐々にだが狭まってきていると評価できる。