新型コロナウイルスの感染拡大防止で、「テレワーク」を導入する企業が増えています。テレワークとは、そもそもどのような働き方のことを指すのでしょうか。リモートワークと何が違うのか?テレワークに向いている職種とは?そして、テレワークのメリット・デメリットについて解説します。
- 「テレワーク」とは?
- テレワークの種類
- テレワークに向いている職種
- 「テレワーク」のメリット
- 「テレワーク」のデメリット
「テレワーク」とは?
テレワークとは、情報通信機器を活用し、時間や場所の制約を受けずに、柔軟に働くことができる勤務形態のことをいいます。また、遠隔勤務、転じて在宅勤務などの意味もあります。テレワークをおこなう人を、テレワーカーと呼び、国土交通省の定義では「1週間に8時間以上、職場以外でICT(情報通信技術)を使って仕事をする人」となっています。
「リモートワーク」とは?
テレワークは、「tele=離れた場所」、「work=働く」という意味の単語を合わせた造語ですが、リモートワークは英語で「remotework」と表記され、「remote=遠隔・遠い」、「work=働く」の2つが合わさってできた造語です。テレワークと並んでよく使われていますが、「遠隔で働く」となることから、言葉の意味は「テレワーク」とほとんど同じといえます。
テレワークの種類
テレワークの形態には、大きく分けて雇用型と自営型があります。
1)雇用型
雇用型は、企業に勤務する被雇用者(社員や派遣スタッフ、アルバイトなど)がおこなうテレワーク形態で、次のような3通りの働き方があります。
■在宅勤務
自宅を就業場所として働く形態のこと。
■モバイルワーク
施設に依存せず、時間や場所に縛られずに働く形態のこと。
■施設利用型勤務
サテライトオフィス、テレワークセンター、スポットオフィス等を就業場所として働く形態のこと。
2)自営型
自営型は、フリーランスなどの個人事業者や小規模事業者等がおこなうテレワーク形態で、次のような2通りの働き方があります。
■SOHO(Small Office Home Office / ソーホー)
SOHOとは、企業などから委託された仕事を、情報通信技術を活用して自宅や小規模事務所等で個人事業主として請け負う労働形態のことをいいます。小規模の程度について、財団法人日本SOHO協会では、「従業員10名以下程度の規模の事業者」と定義しており、個人で事業を営むことも可能です。ライター、デザイナー、システムエンジニア、プログラマーなど、専業性や独立自営の度合いが高いことも特徴です。
■内職副業型勤務
SOHOと比べると、専業性が比較的低く、容易な業務を中心に行なうスタイルの自営型テレワークは、内職副業型勤務と呼ばれます。データ入力、添削、DM作成、軽作業(封入作業やシール貼り他)などの職種があり、副業としておこなっている人も多く、独立自営の度合いが薄いのも特徴です。
テレワークに向いている職種
テレワークは職種によって向き不向きがあります。条件としては、一人で作業を進めやすい業務内容であること、セキュリティ上安全なインターネット環境があり仕事の進捗状況や成果物を他のメンバーと共有できることなどがあげられます。
・事務
・システムエンジニア/プログラマー
・Webデザイナー/Webライター
・カスタマーサポート(チャットやメール対応)
業務としては、入力作業や資料作成といった仕事や、対面によるコミュニケーションがオンラインでも代替できる仕事がテレワークに向いているといえそうです。
逆にテレワークが難しいのは、製造業、接客・販売業、医療・福祉関係など対面によるコミュニケーションが不可欠な仕事といえるでしょう。
「テレワーク」のメリット
テレワークをしている400人を対象に、スタッフサービスがおこなった「テレワークがもたらすメリット、デメリット」についての調査では、「通勤時間を有効に活用できる」「通勤のストレスや職場の人間関係のストレスから解放される」「仕事の効率化(無駄な会議が減るなど)」「家事や子育てをしながら仕事ができる」といったメリットが多くあげられました。(2020年5月スタッフサービス調べ)。
■通勤時間を有効活用できる
・通勤時間を家事にあてられる(女性/27歳)
・身支度を考えると、往復で2時間の通勤時間が短縮できたのがうれしい(女性/55歳)
・睡眠時間が増えた(女性/23歳)
・散歩やヨガができる(女性/52歳)
・通勤時間がないことで効率が上がる(男性/39歳)