異なる環境で身につけたスキルを組みあわせれば、簡単には真似できない自分だけの強みが見つかる。稀有な立ち位置を確立した、掛け算キャリアの体現者に迫る
異動、転職、副業、趣味の活動、ボランティア...。望む望まざるに関わらず、現代は同じ環境、同じ仕事を続ける以外にも選択肢が豊富な時代だ。それは、一つの環境では得られないスキルや知識を習得できるチャンスでもある。一つの道を究める専門家だけでなく、誰もがスペシャリストになれる可能性が高まっている時代なのかもしれない。
そうした考え方を体現する一人が、コクヨ株式会社の川田直樹さんだ。川田さんは、もともとオフィスなどの空間構築事業において、建築士のスキルを活かしキャリアを歩んできた人物。
その一方で、サウナ好きが高じて日本初のサウナとコワーキングスペースの融合施設をつくるなど、「本業」と「サウナ」を上手く掛け合わせた独自の仕事も実現している。
川田さんはなぜ、仕事は仕事、趣味は趣味だと割り切るのではなく、二つを融合させられるのだろう。"掛け算キャリア"の秘訣を訊いた。