このところ、ジョブ型雇用への関心が急速に高まっている。現在、ジョブ型雇用を標榜している企業は、国を越えて人材の獲得・活用を一元化したいグローバル企業や、熾烈な人材争奪戦の渦中にあるテクノロジー企業が主だ。しかし、新型コロナウイルスの流行以降、テレワーク下で姿の見えない社員をマネジメントする必要性が生まれ、いまや企業規模によらず、ジョブ型雇用に関心をもちはじめている。
ジョブ型雇用は正反対の仕組み
ジョブ型雇用と、日本的雇用のメンバーシップ型雇用の違いは、図表1のように、職務内容(ジョブ)を先に決めて、その職務ができる人材に任せるのか、人材がいることを前提に仕事を振り分けるのか、という人材と仕事内容のマッチングの仕方にある。