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「成果主義」より「処遇の個別性」がジョブ型雇用の本質 中村天江

キャリア

2021年03月01日 転載元:リクルート ワークス研究所

「成果主義」より「処遇の個別性」がジョブ型雇用の本質 中村天江

1 ジョブ型雇用に対する個人の期待

1.1 個人からみたジョブ型雇用

「ジョブ型雇用の種類と、日本企業が進むべき道」「人材育成と生産性、『ジョブ型』制度設計の先にある課題」の2つの論稿では、企業の視点からジョブ型雇用の可能性や課題について論じてきた。そこで今回は、ジョブ型雇用のもう一方の当事者である個人の立場からジョブ型雇用について考察する。 以前、ジョブ型雇用のコラムを寄稿した際、読者から寄せられた感想で目立ったのは3つの点だ。1つ目は、ジョブ型雇用導入により、納得度の高い賃金制度に変わることへの期待。2つ目は、ジョブ型雇用により人材の流動化が良くも悪くも進むというもの。そして3つ目は、雇用制度をジョブ型に変えるだけでは運用(マネジメント)がうまくいかないことへの危惧である。 3つ目の人材マネジメントについては、「人材育成と生産性、『ジョブ型』制度設計の先にある課題」で考察したので、本稿ではジョブ型雇用による待遇への影響について論じていく。

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