大久保幸夫『キャリアデザイン入門Ⅰ・Ⅱ』(日経文庫)を参考に働く人の職業能力を分解してみたところ、定年後は対人・対自己能力が高まることがわかった。それでは、体力や気力などの能力はどうか。引き続き、定年後の人が能力の変化や仕事の内容の変化をどう認識しているかを調べてみよう。
能力低下の主因は、体力・気力の低下
専門知識、専門技術については、60代後半以降はDIが0%近傍で推移し、大幅にマイナスに振れるのは70代後半となる。多くの人は自身の専門知識・技術は、歳をとっても保たれていると考えているのである(図表1)。