多様な働き方

伝統や文化を言い訳にしてはいけない。老舗きもの店4代目が挑む、きもの産業の未来

2021年05月25日 転載元:Meet Recruit

伝統や文化を言い訳にしてはいけない。老舗きもの店4代目が挑む、きもの産業の未来

大正6年創業の老舗企業ながら、時代にあわせた新ブランドも展開。伝統と革新の両面をあわせ持つきもの店「やまと」の取り組みから、産業・事業を長く継続していくためのヒントを学ぶ

1980年代のピーク時は約1兆8,000億円の市場規模だったのに対し、平成が終わる直前の2018年は約2,800億円。実に1/6にまで縮小したのがきもの市場だ(1989~2018年のきもの市場規模推移:きものと宝飾社調べ)。

こうしたマーケット環境にありながら挑戦を続けている企業が、株式会社やまと。大正6年創業、全国に103店舗(2020年3月期)を展開するきもの文化の担い手でありながら、新業態の立ち上げやアパレルブランドとのコラボなど、現代にアップデートしたきものの可能性も模索している。伝統と革新の両面を追求し、すべてのステークホルダーに配慮する同社の姿勢は、事業の持続可能性を高めるうえでも効果的だと言えないだろうか。2019年より代表取締役社長を務める矢嶋孝行さんに、そのヒントを聞いた。

きものを一部の特権階級のものにしたくない。代々受け継がれた挑戦心

株式会社やまとは、現社長である矢嶋孝行さんの曽祖父が大正6年(1917年)に東京小石川ではじめた「矢嶋呉服店」が起源。「やまと」の屋号を掲げたのは祖父の矢嶋榮二さんだ。戦後の復興期から高度経済成長期を駆け抜けた榮二さんは、当時のきもの業界では異例の行動を起こした人でもあった。

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