キャリアの構築過程においては体力的にもメンタル的にもタフな場面が多く、悩みや不安を一人で抱えてしまう人も多いようです。そんな若手ビジネスパーソンのお悩みを、人事歴20年、心理学にも明るい曽和利光さんが、温かくも厳しく受け止めます!今回は「得意を伸ばしつつ、苦手を克服しろ」との指導に悩む、24歳男性からのお悩みです。
- 苦手分野はそこそこに、得意な分野に集中したいけれど…
- 苦手分野が「流動性知識」に属するならば、学んでおいて損はない
- 「得意分野にリソースを集中する」という考えは時代に合っている
- 30歳を越えたら、苦手克服にリソースを割くのはお勧めできない
苦手分野はそこそこに、得意な分野に集中したいけれど…
<相談内容>
CASE56:「苦手なことは、今のうちに克服したほうがいいのでしょうか?」(24歳・広告会社勤務)
この春に今の会社に入社した新入社員です。新人研修を経て営業部に配属され、今は上司に教わりつつ、先輩に同行して営業の仕事を現場で覚えています。
上司や先輩の教えは、素直にどんどん取り入れたいと思っているのですが、一つだけ、少し抵抗感を持っていることがあります。
上司も先輩も、「得意を伸ばしつつ、苦手を克服しろ」というのですが、正直言って苦手なことはあまりやりたくありません。苦手なことは必要最低限に留め、得意な分野に集中することで成長できないものでしょうか?(営業職)