落語とDJが交互に出演するイベント、伝統芸能のオノマトペをブランド名にしたアパレル、5Gをつかった配信実証実験…落語家の生態系を拡張するクリエイティブチーム「Z落語」の4人に聞く同世代の価値観
1990年中盤以降生まれの「Z世代」が、いよいよ社会で活躍をはじめている。彼らは、「スマートフォンが当たり前」「大災害による社会の混乱」「SNSで世界中と交流できる」など、まったく新しい環境で育っており、「社会課題への意識が高い」「学校・会社以外のコミュニティを持つ」「慣習に縛られず一直線に目的を目指す」といった傾向が強いそうだ。
今回話を聞いたのは、落語をZ世代の目線で再解釈する「Z落語」の桂枝之進(かつら・えだのしん)さん、速水駿(はやみず・しゅん)さん、大久保空(おおくぼ・そら)さん、いんちょーさんの4人。落語家とクリエイターが手を組み、落語を主軸に起きつつも、伝統に縛られないプロジェクトを次々と発表している。前編では、あえて落語らしさから距離を取る彼らのクリエイティビティとその背景にあるコミュニケーション思想について聞いた。