コミュニケーション方法が、職場のパフォーマンスに影響を与える
コロナ禍で失われた対面での会話。現状では、web会議やメール・チャットなどリモートの手段では、うまく集まる場の創出はできていない。
本稿ではさらに分析を進めて、これまで意識せずとも得られていた職場におけるさまざまな機会がコロナ禍でどのように変動しているのかを分析する。リクルートワークス研究所「職場における集まる意味の調査」では、コロナ禍以前からの、職場において経験する機会と職場の状況を知る機会の変動を尋ねている。また、それに加えて個人の業績や組織の業績などパフォーマンスの変化も聞いている。
職場における経験する機会や知る機会の変化など集まる場や機会の変化は、職場のパフォーマンスに影響を与えていると考えられる(図表1)。つまり、コロナ禍で起こった対面/非対面といったコミュニケーション方法の変化は集まる場や機会を変動させることを通じて、パフォーマンスにまで影響を与えていると考える。
こういった仮説を前提として、本稿では経験する機会や知る機会の変動の結果と、パフォーマンスの変動の結果を分析してみたい。