法制化から5年を経た現在のフランスの状況
リモートワークの「副作用」
新型コロナ危機を発端に世界中でリモートワークが急速に普及した。⼀⾒、労働者の自由度が増したようにみえるが、いつまでも働ける環境がオンとオフの切り替えを難しくし、過重労働のリスクが指摘されている。また、勤務時間外の緊急メールなどに対応しなければ仕事を「サボっている」ととらえられることもあり、利点ばかりではない。こうしたリモートワークの副作用の処方薬として、世界各国で話題になっているのが「接続を切る権利(The Right to Disconnect)」である。労働者が、休日・勤務時間外に、仕事に関わるメールや電話対応を拒否できる権利を指す。