本レポートは、株式会社リクルートの調査機関ジョブズリサーチセンターが行った「シニア層の就業実態・意識調査2023」(個人編・企業編)の結果をピックアップしてまとめたものです。
個人編の結果を見ると、働く意志のあるシニアには、現在の年齢プラス5~10歳程度まで働きたい人が多いと考えられます。一方で、仕事探しをした人の約3割が見つからず諦めている、見つかった人の約4割が年齢の壁を感じているなど、シニアの就業には制約があると考えられます。勤務時間・勤務地・体力的に見あうかどうかなどについてシニア層の希望に合った仕事を増やす、働き方について相談できる場を増やす、といったことがシニア層の就業促進につながると考えられます。
企業編の結果を見ると、正社員を中心に人材不足が発生している一方で、シニア層を採用した企業は限られています。また、シニア層採用について積極的との回答は約3割にとどまりますが、シニア層雇用に成果を感じている企業においては、人材不足や業務過多の解消につながっていることがうかがえます。シニア層を採用するにあたって求めることでは、過去調査に比べて「体力」の割合が高くなっており、企業側の判断基準としても体力や健康がより重視されるようになっている可能性があります。
※ 調査全体の結果については、別途報告書(個人編、企業編)をご覧ください。