多様な働き方

年収の壁と勤務制度 ~日本の働き方を考える2022~

共働きキャリア法律・制度

2023年11月01日 転載元:リクルート ワークス研究所

年収の壁と勤務制度 ~日本の働き方を考える2022~

30年ぶりの賃金上昇が実現するなか、「年収の壁」が注目を集めている。パートの年収の壁とは、パートで働く有配偶女性が、夫の社会保険(健康保険・年金保険)で給付を確保しつつ、自身では社会保険料を払わずにすむよう、年収を130万円までに抑える行動のことである(実際には、130万円以外にも、106万円や103万円など、より低い年収に抑える行動もありうる)。この問題は過去30年以上注目を集めてきたが、その一方で、年収の壁が個人にとってどの程度継続的なのかは、ほとんど知られていないと思われる。パートで働く有配偶女性は、130 万円などの壁の金額に年収を合わせ続けるのか、それとも、ある程度の期間で壁から脱却するのか? このことを知るためには、個人の年収を継続して調査するパネルデータが必要である。リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」はそのようなパネル調査である。

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