多様な働き方

「うちの業界では難しそう」を克服する ― ダイバーシティの徹底で、社員の活躍とイノベーションを生み出す ―(大橋運輸)

企業事例ダイバーシティ

2023年12月14日 転載元:リクルート ワークス研究所

「うちの業界では難しそう」を克服する ― ダイバーシティの徹底で、社員の活躍とイノベーションを生み出す ―(大橋運輸)

大橋運輸は愛知県瀬戸市で事業を営む運送会社。陶磁器や自動車パーツなどを運ぶ法人向けサービスが事業の柱だが、現在では遺品整理や引っ越しといった個人向けサービスにも進出している。
同社は2000年代後半から、従業員満足度の向上に向け本腰を入れ始めた。その後はダイバーシティ経営にも取り組み、女性、外国人、障がい者、LGBTQなどの人材も積極採用している。多様な人材の採用を進める背景と、彼ら彼女らが働きやすい環境を提供するため努力を重ねる理由について、代表取締役社長の鍋嶋洋行氏に聞いた。

脱下請けで利益を増やし、従業員の待遇改善を目指した

──鍋嶋さんが入社した1998年当時、大橋運輸はどんな状況でしたか。

鍋嶋 業績は悪化していて、6期連続の赤字でした。背景にあったのは規制緩和で、運送業を手掛ける企業が増えて価格競争が厳しくなっていたのです。また、当時は仕事の約8割が下請け業務だったため、利益を出しにくい状況でもありました。その結果、従業員の待遇も良くできず、社内の雰囲気は悪くなる一方でした。そこで、当社の未来を切り開くため、業務の付加価値を高めなければと感じていました。

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