多様な働き方

DEI エクイティを考えるヒント

職場マネジメントダイバーシティ

2024年09月04日 転載元:リクルートマネジメントソリューションズ

DEI エクイティを考えるヒント

本稿では、エクイティに焦点を合わせて、エクイティを考える際のヒントを取り上げます。


目次
  • 「エクイティ」を“どこまで行うか”で定義する
  • “何を行うか”を考えるうえで妨げとなる2つの問い

「エクイティ」を“どこまで行うか”で定義する

ダイバーシティが、多様な人がいる状態、インクルージョンを(それらの)人の力を生かしている状態だとすると、エクイティはそうした状態をつくるための環境整備を指します。エクイティは、ダイバーシティとインクルージョンで目指している状態を支援・取り組みによって後押しすること、と言い換えることもできます。

また、エクイティは「それぞれの人に合わせた支援である、なぜならばそれぞれの人の置かれた状況は違うし、支援が必要なことは違うから」という個別性が強調されることもあります。良く使われる例は、塀の向こうで野球のゲームをやっているが、AさんもBさんも塀があって観ることはできない。その際、身長の高いAさんには低い踏み台を、身長の低いBさんには高い踏み台を設けたらどちらもゲームを観ることができるというものです。このときに、身長プラス踏み台の高さが同じであるような踏み台を用意するのが「公平(エクイティ)」だと説明します。

しかし、こうした例を話したときに、しばしば「なんとなく想像はつくが、実務的にはエクイティと言われてもピンとこない」というお話を伺うことがあります。このピンとこない感じは、「エクイティとは、“何を”“どこまで”行うのかが分かりづらい」ということから生じているようです。

ちなみに、筆者はコンサルティングの現場で企業をご支援する際には、エクイティを以下のように説明しています。

・支援の度合いが適切か否かの判断は、メンバーに対して「あとはあなたの努力次第」「あとはあなたの頑張り次第」と言えるところまで支援したかどうかである
・エクイティはメンバーの活躍を支援することである。よって、メンバーの望みや困りごとに対応するか否かを判断する際には、「その望みに応えたり、困りごとを解決したりすることで組織のパフォーマンスが上がるかどうか」が1つの基準となる

DEI推進部署や、経営幹部・管理職層の皆さんに上記のようにお話しすると、それだけでピンとくる方々もいます。それは、エクイティといったときに、「どこまで」やったらいいのかという想像がつくからです。

ピックアップ特集

この記事をシェアする

シェアする

この記事のURLとタイトルをコピーする

コピーする