新入社員意識調査2024 【後編】「X・Y・Z世代の壁を越えたコラボレーション」が叶う職場づくりのヒント
2024年12月04日 転載元:リクルートマネジメントソリューションズ
「Z世代新入社員の育成は難しい。彼らの仕事観や、理想の接し方が分からない」
【前編】では、上司世代のこのような疑問を解決する糸口として、「①働くうえでの意識」「②理想の職場・上司」「③仕事観の特徴」という3つの軸から、Z世代の仕事意識をひもときました。後編では、そんな新入社員と共によりよい未来をつくるヒントとして、新人の成長を後押しするアプローチ法や、相互理解を深める関わり方についてお伝えします。
- そもそも、なぜ昨今の新人育成は難しいのか?
- よりよい未来をつくるヒントはDEI
- VUCA時代で新人世代を育てるには?
- 新入社員との日常的な関わり方のヒント
- 最後に
そもそも、なぜ昨今の新人育成は難しいのか?
新入社員とよりよい未来をつくるヒントについて触れる前に、上司世代の多くが「新人育成の難しさ」を感じやすい背景をご紹介します。結論から述べると、近年の新人育成が難しい主な要因は、「上司と部下の“アタリマエ”が違いすぎて相互理解が進みにくいから」です。
バブル期、就職氷河期、インターネットの普及、リーマン・ショック、そしてコロナ禍。現代日本はこのように、50年にも満たない歴史のなかでさまざまな変化が起こっている激動の時代といえます。時代の変化が速すぎるあまり、価値観やライフスタイルもどんどん変化し、世代間のギャップも顕著になりました。ジェネレーションの違いを表す言葉として、X世代、Y世代、Z世代、α世代などの「括り」も生まれています。
職場では、そういった“世代”も“アタリマエ”も違う者同士が密に関わります。特に上司と新人の間にはジェネレーションギャップが生まれやすく、「きっとあなたもこうですよね?」という暗黙の価値観が噛み合わないことも珍しくありません。年齢差で生じるもともとのジェネレーションギャップに、時代の激変が生む違いが加わり、相互理解の難しさにつながっているのです。