仕事における環境や状況が激変する昨今。見方を変えれば、自分のキャリアを見つめなおすいいタイミングとも言えそう。キャリアを考えるにあたり、現状の棚卸しや、自分が優先したいことなどをしっかりと整理しておく必要がありそう。これまでに、延べ13,000人以上のキャリアカウンセリングを実施し、研修や人材育成事業を支援してきた藤井佐和子さんに、これからのキャリアの考え方について教えていただいた。
キャリア相談でよく受ける質問は?
はじめに、藤井さんがキャリア相談でよく受ける質問を紹介した。「やっぱり正社員が一番?」「資格って必要?」「転職回数が多いと不利になる?」の3つ。
「正社員は必ずしも一番ではありません。これからは、雇用形態よりも、自分の目的に合う仕事を選ぶ時代。正社員であれば安定、という時代でもなくなってきています。また、資格があれば安心、というわけでもありません。自分のしたいことに合っているのは大前提ですが、トレンドを見据える必要があります。転職回数は、悩んでいる方が非常に多いです。でも、自分の過去を棚卸してみれば、将来に役立つ過去の経験が眠っているはずです」
キャリアを考える上で、私たちに関わる環境は変化してきている。まずは、「多様化・少子化」。多様化が進めば、正解が1つではなく、選択肢が増えていくということになる。