iction!が提供する「笑顔のイクボスを目指す上司の心得」

部下の妊娠と仕事の両立・職場復帰をサポートする上で、上司が知っておきたい情報を、12回にわたってお伝えいたします。

妊娠中の部下が産休・育休に入る前に、当然ながら職場復帰後の働き方をしっかり話し合っておく必要があります。
そのときに大事なことはいったい何でしょうか?

今回は、職場復帰後の働き方について、考えてみましょう。

職場復帰後、女性社員はどのように働くのがよいのでしょうか?

(1)短時間勤務制度などを最大限に活用し、残業の少ない部署に異動して、仕事よりも育児に力を入れる
(2)育児は近くに住む家族に頼り、いきなりフルタイムでバリバリ働く
(3)夫などと協力しながら育児・家事を行い、短時間勤務制度を活用しながら、今まで通りの仕事をできる範囲で続ける

答えは...どれも正解です。制度などが許す範囲なら、どのような働き方でもよいのです。
最も大切なのは「これから本人がどうありたいか、どうなりたいか、どう働きたいか」です。
それに対し、上司にできるのは、共感と納得のコミュニケーションをしながら、上手に期待を伝えること。そして、時間をかけて相談に乗り、復帰後の働き方を一緒に考えることです。

《復職への期待の伝え方》キーワードは「共感」と「納得」!妊娠中の部下への期待の伝え方はこちら

《復職後の働き方》産休・育休に入る前に話し合おう!上司の心得11

上司からの期待と対話が両立のきっかけに!

笑顔のイクボスを目指す 上司の心得

産休・育休前に復帰後の働き方について対話しよう

乳幼児を育てながら働くには、「周囲の協力」が欠かせません。
近くに両親が住んでいて子どもを預けられたり、夫に家事を協力してもらったり、サポートしてくれる周囲の友人や、信頼できるベビーシッターを見つけるなど、育児と仕事を両立できる環境を整える必要があります。
特にフルタイムで働く場合は、周囲の協力を得られる環境は重要です。子育てしながらフルタイムで働くことを希望するメンバーがいたら、そうした環境が整っているか、本人が整えようとしているかを上司が確認することが大切です。

また、本人が周囲に少し働きかけることによって環境が変わり、育児とフルタイム勤務を両立できるようになることも珍しくありません。出産前は不安も大きい時期ではありますが、自分が本当に望む働き方を実現するために周囲にどう働きかけるか、それを考えるきっかけとなるのが、上司からの期待と対話です。

上司との対話によって、どうしたら本当に望む働き方を実現できるかを本人が考え、環境を変える行動を起こし、育児とフルタイム勤務を両立するきっかけの1つになりえるのです。過度なプレッシャーは禁物ですが、一社会人としてどうありたいのか、どんなキャリアを積みたいのかといったことを一度話し合ってみてもよいかもしれません。

産休・育休中に希望や意向が変わる可能性がある

実際に子どもが生まれ、育てているうちに、気持ちが変わる女性は少なからずいます。また、さまざまな理由で育児環境が変わってしまうことも。ですから、復帰直前の面談で、「やっぱり専業主婦になろうと思います」「フルタイムではなく、短時間勤務にしたいと思います」と言われるケースもでてきます。職場の状況にもよりますが、育休中の場合、出産後半年過ぎたあたりで、子どもを連れて職場に顔を見せてもらうことをおすすめします。チームメンバーとのよいコミュニケーションの場にもなりますし、そこで面談することで、希望や意向の変化を知ることができます。

「短時間勤務は成果がでない」は間違い

笑顔のイクボスを目指す 上司の心得

短時間勤務制度には善し悪しがある

職場復帰後、短時間勤務制度を利用する女性社員が大多数ですが、そこには善し悪しがあります。まずよい面ですが、よく言われるのは「短時間勤務だと生産性が上がる」ことです。もちろん全員に当てはまるわけではありませんが、短時間勤務で成果を出そうと思えば、無駄を省き、効率化を進めるほかないので、全体的に生産性は上がる傾向にあります。そのなかでスキルを高める女性社員もいるはず。少なくとも、短時間勤務は成果がでない、成長につながらないというのは間違いです。

ただ、やはり短時間勤務には、さまざまな制約があることも確かです。フルタイムで働ける周辺環境が整っていて、本人がフルタイム勤務を希望するなら、それをNoと言う理由はどこにもありません。どちらにしても、上司ができるのは、本人の意向をよく聞き、期待を伝え、復帰後の働き方を一緒に考えること。それに加えて、どうやったらよりよい成果がでるのかというところまで、本人と一緒に考えていくことです。

なお、育児中の母親は、子どもの病気などで急に休むことが増えます。この点は、短時間勤務でもフルタイム勤務でも一緒。妊娠中と同じように、チームの理解と協力体制が必要です。チームメンバーへの啓蒙や理解促進も、上司の大切な仕事です。

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