Covid-19の影響で多くの人が働き方の変化に向き合うことになってから1年が経過しようとしている。さまざまな変化があったが、中でも、テレワークの急速な普及は、個人の生活における時間の使い方にも大きな変化を及ぼしただろう。また、一時期は学校などの教育機関が休校になり、学齢期の子供の自宅滞在時間が長くなったことなどから、育児にあてるべき時間が増えた可能性がある。それだけでなく、家にいる時間が長いからこそ、さまざまな細かい家事が増えた可能性もある。そこで、リクルートワークス研究所により2020年7月に実施された「第2回仕事と生活に関わる変化に対する調査」から、共働きの夫婦(※1)におけるテレワークと家事・育児時間の分担の関係について考えてみたい。
まずは、働く配偶者のいる正規職員の男女について、テレワークの有無に関係なく、平日に家事・育児に費やす時間をみた。男性は1.27時間であるが、女性は3.23時間と男性の約2.5倍となっている(図表1)。テレワークにより在宅時間が長くなると、家事・育児時間が長くなるかもしれない。そこで次に、テレワークの有無別にみてみよう。