両立支援
誰にでも起こるものとして考えよう
両立支援をもっと知る
- テーマをとりまく現状
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誰にでも起こり得ることだからこそ、みんなのための環境・仕組みづくりを
両立支援を「子育て中の女性のためのもの」と捉えるのは、すでに過去の話。今や共働き世帯は、専業主婦世帯よりもあたりまえな家族のかたち。男性が積極的に家事・育児に取り組む家庭も増えており、男性の育児休業を推奨する企業も出てきています。仕事との両立が必要なのは育児だけではありません。
家族の介護をしながら働く人は約350万人※と言われており、高齢化が進む中で今後更なる増加が見込まれています。また、がんや不妊治療など、仕事をしながら病院へ通っている人も。彼・彼女らは時間の制約に加え、体調の変化等で以前と同じようには働けないという事情も抱えています。介護や治療の場合は育児と少し事情が異なり、公に話しづらい話題のため上司や同僚に打ち明けることなく一人で抱え込んでしまいがち。誰にも相談できないまま、突然離職するというケースもあとを絶ちません。
このように、仕事と何かを両立する必要に迫られるのは特定の人だけの問題ではなく、誰にでも起こり得るもの。よって、企業が行う両立支援も、女性のためのものと限定的に捉えるのではなく、全ての従業員に対して開かれたものである必要があるでしょう。また、ルールや制度を整えるだけでなく、両立することへの不安や悩みを抱え込まずに済むオープンな職場の雰囲気づくりも大切。人事や経営だけでなく、社員全員で一体となって意識を変えていくことから始めましょう。
※総務省統計局「平成29年就業構造基本調査結果」より
- 働きやすい職場づくりの3つの工夫
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一人ひとりの事情に合わせた配慮を
どんな事情でも、共通するのは時間的制約が生じること。ただ、一定期間休みが必要な人もいれば、出社時間を遅らせるだけでよいなど、その制約は個別性が高く、かつ変化します。こまめにコミュニケーションを取り、その時々に応じた配慮をしましょう。また、時間的制約は業務の無理や無駄を見直し生産性を高めるチャンス。組織全体の業務のあり方を見直し、本人には仕事の質を高める働き方を期待しましょう。制約によって生じるキャリアへの不安を解消すべく、中長期的なキャリアデザインの機会を設けることも忘れずに。
何でもオープンに話せる雰囲気をつくる
要介護者の家族をもつ人の4割が「隠れ介護」、つまり会社の誰にも介護をしていることを伝えていないと言われています。「職場で公表すると重要な仕事から外されてしまうのでは?」「余計な心配をかけるのは申し訳ない」といった不安が、その背景。そのため、まずは当事者が安心して上司や同僚に相談ができるようなオープンな雰囲気を、普段からつくっておきましょう。いざという時に遠慮なく両立の状況を話 せることは、結果的に離職の防止にもつながります。
もしもに備えて日頃から正しい知識を学ぶ
育児や介護には自治体独自のルールや各種支援サービスなどさまざまあり、事前に相談先や基本的な知識を知っておけば、いざという時に一人で悩まずに済みます。誰もが両立生活を迎える可能性がある前提で、会社は日頃から正しい情報をインプットする機会を提供しましょう。また、当事者以上に上司が就業規則や最低限のルールを知っておくことは大切。相談された時の初期対応が変わってきます。上司にはマネジメント上の知識として学ぶだけでなく、自身も当事者予備軍である認識で知識習得をしてもらうと本気度も増します。
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